2022年12月28日(水) 8時間40分
道路 (5:40) – ●1553m (9:40) – (12:20) 大戸沢岳 (12:45) – ●1553m (13:20) – 道路 (14:20)
メンバー : 2人(Waka, Kさん)
天気 : 晴れ
私が南会津の山々で最初に興味を持ったのは大戸沢岳だ。
2019年3月、スキーを始めて2年目の年、スキーの出来る山に大して詳しくない頃「山スキールート212」をパラパラ眺めていて直感で心惹かれた山だった。その時は守門岳とどちらへ行こうか悩んでいた。当時静岡県に住んでいた私にとって大戸沢岳は非常に遠い場所だったので、車の運転がキツすぎるという理由から断念してしまった。
「いつかは大戸沢」と思っていたものの、なんだかんだで行き損ねており、今回ついに念願叶って足を運ぶことができた。
12月28日は1日好天予報。山スキーのメッカ・大戸沢岳は大混雑する気がして、早めに駐車スペースへ向かう。幸いにも先行者はゼロ。私たちが一番乗りのようだ。
支度を済ませて5:40登山開始。ヘッドライトをつけて、まっさらな雪面にトレースを伸ばす。東尾根の取り付きは傾斜がやや急だ。本ルートの核心部といえるだろうか。藪があちこちから飛び出しており、ルーファイが少し面倒くさい。大きくジグを切りながら高度を稼いでゆく。足を置くとスネ程の深さまで足が沈み込む。これは、パウダーの気配がする。
急登を登りきると、穏やかな尾根がひたすら続く。まだまだ藪は健在。振り返ると山間の向こうに博士山が見えた。
尾根が広くなってくると、ようやく藪が落ち着いてくれた。周囲のブナたちが空高い場所から私たちを見下ろしている。これは、素晴らしい場所だ!

標高点1553mを巻き気味に通過すると、広々とした雪原に飛び出した。周辺一帯に縦横無尽に野ウサギのトレースが刻まれている。風が穏やかで心地良い場所だ。”うさぎ平”という名前がついていても良さそうだと思った。

右を向けばまっさらな三ツ岩岳がついにお出ました。

さらに標高を上げてゆくと、ダケカンバが目立つようになってきた。中でもひときわ大きく、輝く1本に目を惹かれた。
青い空、白い雪、ダケカンバ、なんて美しい空間。好天の今日という日にこの山を登れていることが、とても贅沢だ。

ダケカンバの森を抜けると山頂はあと少し。山頂直下のオープンバーンにトレースを刻み、最後のひと登り。稜線上に雪にまみれたオオシラビソの木々が立ち並ぶ。
12:20大戸沢岳到着。青空のもと、燧ヶ岳と会津駒ヶ岳の絶景を眺める。北を向けば、未丈ヶ岳や丸山岳、高幽山などが木々の隙間から顔を覗かせてくれた。
今日は来て良かった。改めて私はこの山域が好きなのだと実感する。

ひとしきり景色を楽しみ、いよいよ滑降。
山頂直下はパウダー!!ときどきパック雪やシュカブラ地帯を交えながらも快適に滑降してゆく。
樹林帯に入るとさらなるパウダーが待ち受けていた。とっても気持ち良い!
さすがガイド本に載っているだけある。
ガイド本の執筆者は数多くの雪山からこうした山スキーに適した山を厳選しているのだからすごいと思う。いったいどれだけの雪山で山スキーをこなしてきたのだろう。

うさぎ平(仮)のあたりから、重い雪となり、何たることか板が下駄状態に…。スクレーパーで落としながら滑るもキリがない。
下部の藪地帯は苦しい滑降となった。藪・急斜面・ゲタで気力をどんどん削がれてゆく。
やっとこさ、尾根を無事に滑り終えた。14:20無事下山。
名峰・大戸沢岳。てっきり今日は大混雑必須かと思っていたが、結局入山者はわたしたちのみだった。ガイド本をよく確認したら適期は2月下旬からとなっている。確かに下部は藪っぽかったし、一般的にはまだ時期尚早ということか。しかし好天の中、静かな大戸沢岳やパウダーを楽しむことができたので良かった。
やはり南会津は名峰揃いの山域だ。また必ず、赴きたい。
立ち寄り
中華料理 一道(11:00〜14:00 / 17:00〜20:00)
〒967-0501 福島県南会津郡南会津町古町小沼1951(Google Map)
きらら289でひとっぷろ浴びて、こちらのお店へ。以前立ち寄った時美味しかったのでまた来れて嬉しい。坦々麺をオーダー。胡麻がよく効いていて美味しくいただきました!
メニュー多いので色々食べてみたいです。
