2022年12月30日(金) 5時間15分
泉ヶ岳スキー場 (7:30) – 水神分岐 (8:30) – 泉ヶ岳 (9:45) – 三叉路 (10:45) – 北泉ヶ岳 (11:30) – 泉ヶ岳スキー場 (12:45)
メンバー : 2人(Waka, Kさん)
天気 : 晴れ
本日は仙台の名峰、泉ヶ岳〜北泉ヶ岳へ。今回はいつもの長板ではなくショートスキーで出陣予定だ。泉ヶ岳スキー場に車を停めさせていただき支度を済ませる。本日も駐車場でチラホラ登山者の姿が見受けられた。やはり人気の山だ。しかしみんな歩きでスキーヤーはいない模様。
7:30登山開始。薄雪の被る林道を歩いてゆく。本日の先行者はアイゼンの足跡1つのみ。トレースは分岐を右へ曲がり滑降コースへと入っていった。私たちはそのまま直進し、水神コースから泉ヶ岳を目指す。
ヒザ川沿いの登山道は、以前の深く踏み固められたトレースの上に新雪が数センチ積もっている状態。トレースを辿ってゆくものの時々、吹き溜まりの中に消失し、脛程度のラッセルをこなす。
水神分岐よりいよいよ本格的に泉ヶ岳へと向かってゆく。

分岐から先は、トレースが殆ど消えておりまっさらな状態。人気の里山・泉ヶ岳でラッセル出来るなんてなかなかレアではないか?!
降り積もった雪は湿雪で意外と侮れず、スネまでずしっと沈む。1歩1歩ノタノタ歩きながらも一生懸命高度を稼ぐ。

大岩の辺りは登山道が狭く、急登になってゆく。以前長板で訪れた際はシートラーゲンしたが今回はショートスキーなので板を履いたままでも楽々だ。
ちょっとした岩場があったが、岩の上に雪が積もっていたので板を履いたまま登ることができた。


ショートスキーは取り回ししやすい。いざというときは無限キックターン(逆八の字歩き)で急斜面も直登出来てしまう。その後も急登にシュカブラが現れたが問題なく登ることができた。
9:45泉ヶ岳到着!山頂には誰もおらず貸切だった。
時間があるので引き続き北泉ヶ岳を目指してゆく。

山頂から数十m進むと展望ポイントがあった。北泉ヶ岳の左横に船形連峰が見える。三峰山や後白髪山だろうか。
Kさんと「船形も、もしかしたら行けたかもしれないね!」なんて話しつつ滑降準備。

シールを剥がし、ブーツを締め、いざ滑降!!!
狭い登山道を、岩や藪を避けながらちょこまかと滑ってゆく。そのうちパウダー地帯に入ったが、深雪の前ではまるでスピードが出ず、極めて地味〜な滑降となった。
鞍部で再びシールを装着し、北泉ヶ岳へ向けて歩き始める。トレースはなく、まっさらな雪面が広がる。
程なくして到着した三叉路を右へ曲がり北泉ヶ岳を目指す。近いと思っていた北泉ヶ岳は意外と遠い。
まっさらな雪面はありがたいが、意外と雪深い…。スネあたりの湿っぽいラッセルが続き、体力を消耗する。今日はのんびりハイキングの予定だったのにけっこうハードだぞ。というか泉ヶ岳ってこんなに雪多かったっけ。

2回ほどニセピークに騙され、11:30北泉ヶ岳到着!

滑降準備をしていると、スノーシューの単独男性が登ってきた。本日1人目の遭遇だ。
あいさつののち「トレースに助けられました!ありがとうございます。」とお礼を言われた。自分らはこんなに雪があると思わなかったと話をしたところ、その男性が、今年は雪が多いと話していた。なるほど、やっぱりそうだったんだ。
支度を済ませて滑降開始。北泉ヶ岳の斜面は気持ちよく、泉ヶ岳と異なりスキー向きだ。頑張って登った斜面も滑るとなれば一瞬。道中、何人もの登山者とすれ違った。なんと1名は山スキーヤーだった!
誰も来ないのは時間が早かっただけで、やはり北泉ヶ岳は人気の山だったという訳だ。
三叉路まで戻ったら、あとは登山者のトレースをお借りして爆速下山。
水神分岐まで戻ると、ちょうど登山者が泉ヶ岳方面から数人下山してきた。朝、私たちがラッセルした場所はすっかり踏み固められ立派なトレース道になっていた。自分達の足跡が採用されて道になっているとなんとなく嬉しくなる。笑
この後はやや人通りが増えるので登山者を驚かせないように、慎重に滑降してゆく。
よく、山スキーヤーのトレースを、歩きの登山者が辿ってボコボコにする行為を責めるスキーヤーがいるが、今は逆の立場だ。登山者に白い目で見られる空気の読めないスキーヤーこそ私たちだろう。
98%歩きでスキーが少数派なこの登山道。スキーヤーが登山者の固めたトレースを使わせていただき、滑降している。例えるなら歩道を自転車が爆速で走っているような感じだと思う…。
しかしトレース上でなければ板がまるで走らないので早く下山するには仕方がない。
肩身の狭い思いをしながら慎重に滑降。どうにか無事に駐車場まで。
12:45下山。
今回の山行はなかなか楽しかった。ショートスキーの良さを生かせた気がする。
今後も長いスキー板ではちょっと大変な山へショートスキーで登ってみたら面白そうだ。
帰りの林道滑降に関しては肩身の狭い思いを拭いきれない…。今度、歩きの登山者が多い場所へ行く際は、可能であればスキートレースを別につけて歩こうと思います。