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東北山歩き沢登り

広瀬川 鳳鳴四十八滝 ゴルジュ

2025/6/22(日)晴れ
駐車場(7:25)~広瀬川本流(8:00)~鳳鳴滝(9:40)~高巻き終了(10:40)〜上部ゴルジュ(11:15)〜河原(11:55)〜駐車場(12:15)/行動4h50m

メンバー : 6人(Waka , KCさん , ハタダさん , 葛見さわさん ,ポムチム , 団栗林 権蔵さん)
装備 : ラバー(ポムチムのみフェルト)

※私は遡行に専念するため、写真撮影少なめです。当ブログはメンバー(ポムチム、団栗さん、葛見さわさん)の写真を多めに使わせてもらっています。

山行記録

今日は仙台市広瀬川のゴルジュへ。このゴルジュの途中には「鳳鳴四十八滝」という観光名所でもある滝がかかっている。

お誘いを受けた時、まず思ったのは「なんか水が汚そうだなぁ。」ということ。広瀬川は街中を流れてるし、正直ちょっと不安だった。

でも、汚い水が大嫌いなポムチムが行くらしい。
それなら私も行ってみるか、と思い同行させてもらうことにした。

ところがどっこい。前日の土曜日、ポムチムから葛見さわさんやKCさんに「体調不良」の連絡が。「日曜日のゴルジュも体調次第になりそう」とのこと。
もしかして、ゴルジュが嫌すぎてドタキャン?と邪推してしまった。(実際は本当に体調不良だった。)

土曜日の夜にポムチムに体調心配LINEを送ったところ「行くよ!」と返信が来たのでホッと胸を撫で下ろした。

来たる当日、どうだんの里に集合。
東北の沢屋チーム「東北遡行同人ゴルオヂ」メンバーの団栗林権蔵さんも参戦し、計6人でゴルジュパーティー開幕となった。

これから入渓します!

入渓点がよく分からず、とりあえずセイコウ大橋を渡ったすぐのところから広瀬川に向けて下降を開始。

そこそこ急な斜面で、足元に気をつけながら慎重に下る。
最後の10mほどは崩落していて、そのままは降りられず、懸垂下降で着地。
1番手の団栗さんだけは、滑り降りる荒業で、広瀬川の支流に着地していた。さすが団栗さん。

支流の奥には不動滝がかかっていて、ポムチムと葛見さわさんが見に行っていた。

最後は懸垂下降

広瀬川本流から、早速泳ぎスタート!

今日の仙台市の気温は30度越えだが、浸かった水はひんやり冷たい。へつって体力温存する人もいれば、一目散に泳ぎ出す人も様々だ。

広瀬川本流
泳ぎまーす

いよいよゴルジュの入り口に到着。この先にはどんな景色と困難が待っているのか。

いよいよゴルジュへ入ります。

幅1mもなさそうな水路を、つっぱりで進んでいく。ヌメヌメしているかと思いきや、意外とそうでもなく、ラバーソールのグリップがちゃんと効いた。

先にある高さ1mほどの小滝までは順調だったが、この落ち口の水流がやたらと強い。

先行していたハタダさんが、フローティングロープを投げてくれた。それをキャッチしたのはいいものの、水圧があまりにも強く、そのまま流されてしまった。

もう一度水路に突っ張り直し、体勢を立て直す。

ポムチムも同じように、ハタダさんのロープを掴んだが水流に負けて、私の足の下をスーッと流れていってしまった…。

あのポムチムですら流されるのだから、よほどの水圧なのだろう。

落ち口だけ異様に水流が強く、少しだけ奥へジャンプすることで、なんとか無事に突破できた。

ちょうどハタダさんが立っているあたりの小滝の落ち口の水圧がすごかった。
フローティングロープでサポートしてもらった
入り口 突破したぜ!

適当に突っ込んでも、水圧であっさり流されてしまうだけだということを身をもって学んだ。そこで改めて、ラフティングのガイドでもあるハタダさんに水流の読み方を教えてもらう。

なんだかんだ言って、私もここまで本格的な「泳ぎ沢」は初めての経験だ。

流れの弱いところを見極めてはジャンプしたり、泳いだり、岩をへつったりしながら、少しずつ前進していく。

昨日、小阿寺沢で脚慣らしをしておいたおかげで、ちょこちょこ「ちょっと怖い…。」と思う場所はあるものの、全体的にはなんとか遡行できそうだ。

岩も思っていたよりヌメらず、かなり助かっている。過去の記録では「ヌメる」と書かれていたけど、時期や水量、気温の条件によるのかもしれない。
とはいえ、軍手は欲しいところだ。

この滝は左岸から越えた

滝の先にちょっとしたスペースがあり、小休止。
早速水に揉まれたスタートだった。

そういえば、意外と水が綺麗だ。
ポムチムもすっかりテンションが上がって楽しそうである。あんなに嫌がっていたのに、「来てよかった!」なんて言っている。

再び進むと、さらに深くて狭いゴルジュが現れた。
両岸が切り立ち、迫力満点。まるで台湾の渓だ!(行ったことないけど。)

すごい景観

泳いで、へつって、登って。

落ち口を跨いだり、ジャンプしたり。
そういう高度感のある場面が、私は苦手だ。もはやブランクとか関係なく、毎回モジモジしてしまう。

でも、そんなとき、屈強な仲間たちが必ず誰かしら声をかけてくれたり、サポートしてくれたりして、本当に心強かった。

ありがたや…。
私も、もっと強くなりたいな、と思った。

水流の弱いところを進んでゆく!
こういうの苦手。団栗さんが気にかけてくれた。

時々、落ち着ける場所で小休止。休憩中も、水から上がらないハタダさん。完全に水タイプである。

ジャンプして渡って、よじ登る!
落ち着ける場所で休憩
長い泳ぎ

やや長い泳ぎをこなした先に、いよいよ鳳鳴滝が現れた。
右岸より高巻きを試みる。ここは素直に、「ロープ欲しいです。」と所望した。

岩肌は、ヌメ・オブ・ヌメでやばかった。
中段のテラスより上は傾斜もあり、フォローでも緊張した。葛見さわさんナイスリード!

鳳鳴滝
ヌメの殿堂

ビレイポイントのテラスはちょうど遊歩道から見えるらしく、滝を見に来た方が手を振ってくれた。

さらに巻き上がり、ルンゼから沢床に復帰。

水に浸かってクールダウン
滝前の岩山で休憩する

目前に見える滝が、よく写真に撮られる「鳳鳴四十八滝」なのだろう。
泳いで取り付き、左側より直登。

滝の落ち口は美しい釜になっていた。KCさん以外は全員泳ぐ。笑

美しい!

穏やかな渓相も束の間、やがて現れる、上部ゴルジュの入り口。
右岸から巻けるらしいが、時間もたっぷりあるので続々とゴルジュに入場してゆくメンバーたち。

なんかシュール。笑
プールがあった。

やや流れのあるプールの先に核心は存在した。

楽しいプール♪
その先に待ち構える激流地帯

1m程の小滝、うねる激流。
KCさん、団栗さん、葛見さわさんは右岸からボルダー突破を試みる。

ボルダー一撃のKCさん

左岸は激流。そんな中、ポムチムがどうにか突破し、上流からフローティングロープを投げてくれた。

だけど、その水圧がすごすぎて、私も必死でロープを掴んでいたけど、全く上流へ進めない。呼吸の確保がしづらく、あまり粘ると危険な気がしたので、やむなく手を離してしまった。

気づけば、他のメンバーは全員突破。取り残されたのは私ひとり。
ボルダーも無理、激流も無理。どうする、ピンチ!!

もう一度、左岸からの突破を試みる。といっても、ロープにすがって耐えるしかない。

ハタダさんの指示を再度確認し、ロープは手にぐるぐる巻き付けず、しっかりと抱える。体は水流に対して背中を向ける。
それでも、えぐい水量に何度も呼吸を阻まれる。水を飲まないように、なるべく息を止めて、タイミングをみて息継ぎして、ひたすら耐えた。

なんとか山場を突破し、最後の小滝では、ハタダさんに渾身の力で引き上げてもらった。

…本当に、感謝しかない。
ここは本当に大変だった。全メンバーに、ただただありがとう。

激流の左岸側をポムが進む
ありがとうございます…。
総力を尽くして引っ張り上げてもらいました…。

正直、今回の激流突破では、フィジカルの限界を感じる場面があった。

こういうときに「ボルダー力」があると、かなり有利だということも実感した。
KCさんいわく、今回の右岸ボルダーは「岩場の5級(ただしヌメる)」くらいらしい。
私の感覚では、ボルダリングジムで2〜3級くらいを登れる人なら、突破できるかもしれない。
私ももうちょっと鍛えようと思った。

左岸の激流突破は「ワンミス溺死」のリスクを感じた。
私のように突破できずにモタついている人をどう安全に引き上げるか。
やり方を間違えれば、普通に死ねる。事故が起きやすい要素がギュッと詰まっている分野だと感じた。
改めて経験豊富なメンバーに感謝である。

ちなみに、上流から私の様子を見ていたKCさんは、
「呼吸できているか?」「ロープで首が締まってないか?」と心配だったらしい。
確かに上から見たら、激流にもまれている私にしか見えなかったと思う。

突破できずにウダウダしている間、いろんなことを考えたけれど、なんとか核心は、無事に突破!

突破完了!

先にも滝があったが、突破不可能と判断して、ここで脱渓することとした。

左岸から上がるが、すぐ上を走る国道の下は、すべてルーフ状になっていて、直接上がれない。

上流へ進むと、やがて、穏やかな河原になった。親子がのんびり水遊びをしている。
さっきまで激流に揉まれていたのが、まるで幻だったかのようだ。

そのまま民家の脇を通り抜け、無事に国道へと復帰。

帰りがけ、遊歩道から鳳鳴四十八滝を見下ろす。
「あそこ、登ったんだね。」と、みんなで余韻に浸る。

ゴルジュパーティー終了

12:15、駐車場に無事帰着!

私にとっては、たぶん今回が“初めてのゴルジュ突破”だった。

「汚ゴルジュ」だと思っていたのを、すっかり忘れてしまうくらい、渓相は良くて、アクティビティに富んだ楽しい遡行となった。

一緒に行ってくれたメンバーのみなさん、本当にありがとうございました!

ヤマレコ・動画

ヤマレコの記録↓

山行記録: 鳳鳴四十八滝ゴルジュ
2025年06月22日(日帰り) 東北, 沢登り / ke-shiの山行記録

団栗さんの記録↓

鳳鳴四十八滝 遡行-2025-06-22 / 団栗林 権蔵さんの鎌倉山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
安栖沢より悪かった、とはきつつきさんの談。泳ぐのは問題ないけど、登攀は厳しかった安栖沢。鳳鳴四十八滝は登攀要素が少なく、ほぼ泳ぎ核心。タイプが全く違う。どっちかと言うと鳳鳴四十八滝のほうが苦手かな。ゴルオヂメンバーで未遡行だったの

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登山ガイドWaka
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