スポンサーリンク
PHガイド記録山歩き上信越

巻機山 登山ツアー(6/3-4) ガイド記録

PH

2024/6/3(月)〜6/4(火)

6月上旬、避難小屋泊1泊2日の巻機山ツアーを開催しました。
本当は4名参加予定でしたが、内1名コロナのため、急遽キャンセルに…(涙)
とっても残念ですが、また来年企画しますので、ぜひお越しくださいね。

そんな訳で、参加者3名+Wakaの計4名で出発です。

今回の天気予報は、曇り・雨と、すぐれない天候。毎日天気予報とニラメッコしていましたがコロコロ変わるので、雨対策を万全にしてあとは現地判断での進行としました。出発時はどんより曇り空。ひんやりした空気が気持ち良いです。

スタートは桜坂駐車場。平日ということもあり、駐車場はガラガラ。準備運動ののち井戸尾根を登ってゆきます。

1合目、2合目、の標識は見落としてしまい、気づけば3合目。まだまだ先は長いです。
4合目からは井戸尾根名物「井戸の壁」と呼ばれる急登が始まります。

今回は、日帰りではなく避難小屋泊。シュラフだとか食器だとか、普段より荷物が多いのでザックはずっしり。慣れない重さは、呼吸が苦しくなりますね。

足元の草花たちが、目を楽しませてくれます。

井戸尾根のブナ林は本当に見事です。昔、巻機山スキー場の開発計画がありました。もし計画が進んでいたららこのブナ林は見られなくなっていたでしょう。
巻機山から谷川の朝日岳までつらなる山々の西面はスキーするにはうってつけの斜面がたくさんですが、開発されなくて良かったと個人的には思っています。

ちょうどオオカメノキやムラサキヤシオが見頃で疲れた心を癒してくれます。他にもミツバオウレン、イワカガミ、ツルシキミなどが咲いていました。

6合目から樹木の背が低くなっていきますが、辺りはガスに包まれたまま。12時を過ぎ、にわか雨が降り始めました。私が雨具を羽織ると、ピタッとやみました。おまじないの効果があったようです。
7合目で休憩していると、ガスの切れ間から巻機山…ではなくニセ巻機山の眺望。

「ニセ巻機山が見えましたよ。」
「そんな可哀想な名前があるの!?」
皆さんびっくり。

見えたのはほんのひと時で、いよいよ本降りになりました。ついに全員で雨具を着込みます。

ニセ巻機山の直下はなかなかの急登。両脇の笹の背が高い上に泥々&滑りやすくて大変。そのうち周りが開け、登りやすい階段が現れます。

いよいよニセ巻機山が近づいてきました。今日の目的地は避難小屋なので、ピークまで上がってしまえば、ゴールしたも同然です。
「ここ…?」
「ニセ巻機山は向こうですね。」
地形図で眺めると、ニセ巻機山は双耳峰の形をしています。山頂看板があるのは1つ先。

ついにニセ巻機山のピークへ…。
山頂標識を見た瞬間「本当にニセ巻機山だ!」と声が飛びました。
「「「可哀想!」」」
全員の見事なハモり。(笑)

皆さん、素晴らしい笑顔で記念撮影。ニセ巻機山もきっと喜んでいると思います。

ここまで来れば、気をつけて避難小屋まで降るのみ。登山道脇にワタスゲやバイカオウレンが咲いていました。雨がやみ、ガスの向こうから巻機山が姿を覗かせてくれます。

15:00前、本日の宿泊地到着。今日は誰もおらず貸切です。ドアを開けると、とっても綺麗な内装。地元「巻機友の会」の皆さんが維持管理してくださっています。ありがたい。

さて、ガスってはいるものの雨がやみました。巻機山へ今日登るべきか否か…。悩んだ結果、明日の朝イチに期待することにしました。もしこれから登りたい人がいれば一緒に行くと提案しましたが誰もおらず、今日の行程は終了です。

靴を脱ぐ前に皆んなで水を汲みに行きました。山小屋泊でも結局は沢の水や雨水を使っていますが、こうやって自分で探して汲みに行くのは初めての方もいらっしゃるよう。「貴重な経験が出来た。」と喜んでくださりよかったです。

2階でお茶会&夕食しながらの山談義。誰もいないので、広々と使わせていただきました。

翌朝3:30に起床。窓から外を覗くと明るいお月様、ぴーかんのお天気です。

予定通り4:00に出発し巻機山を目指します。朝一番、木道が凍っているのかツルツル滑って危険でした。転ばないように慎重に歩きます。
歩いていると利根川側からモクモクとガスが湧いてきました。

ガスと追いかけっこするように登っていましたが、信仰上のピークである「御機屋おはたや」へ到着する頃にはホワイトアウトになってしまいました。
とりあえず、最高点を目指します。辺りは白一色…。それでも足元の池塘や笹原の雰囲気は素敵です。

4:45最高点到着!記念撮影を済ませ、時間があるのでガス待ちをしていたら、おや、ガスの向こうに谷川へと続く稜線がぼんやり浮かんできたではありませんか。
最初は牛ヶ岳まで行く必要はないかな、と思っていましたが、期待できそうだったので全員の総意でもう少し足を伸ばしてみることにしました。

昇った朝日が、山々を、靄を赤く照らしてゆきます。

次第にガスが晴れ、周囲に雄大で美しい景色が広がります。全員大興奮で、写真を撮る手がとまりません。

私は、この時間、この景色が好きです。大好きなこの瞬間を皆さんと共有できてとっても幸せです。登山ガイドになってよかったなぁと感じます。

ふと足元を見ると、ピンクの可愛いお花。今回初めましてのハクサンコザクラでした。

牛ヶ岳までの美しい稜線歩きを、ゆっくりゆっくり楽しみます。

牛ヶ岳からの展望は抜群で、越後三山、荒沢岳、平ヶ岳、燧ヶ岳、至仏山、日光白根山、皇海山、上州武尊山の名峰たちがずらり。

じっくりと景色を楽しみ、名残り惜しいですが下山します。

帰りは、谷川連峰の山々、苗場山、鳥甲山、妙高火打、遠くは白馬岳までの眺望がありました。

御機屋に戻る頃には、再び周囲はガスに包まれました。束の間の奇跡の時間でした。

下山中、改めて水芭蕉を楽しみます。まだまだ小さい子たちが多く、これから数年かけて大きく成長していくのでしょうか。いつまでも枯れずに残ってほしいなと思いました。

6:00避難小屋帰着。出発からまるまる2時間も山頂で遊び歩いていました。

小屋に戻り、朝食、支度、掃除を済ませて8:30頃に下山開始。
とってもとっても綺麗で快適な避難小屋でした。使わせていただきありがとうございました。

ちょうど日帰りの登山者が登ってくる時間帯で、「朝はサイコ〜でしたよ!」とすれ違うたびに自慢する皆さん(笑)

ニセ巻機山にもお別れを告げ、いよいよ本格的なくだりが始まります。泥々で足場が悪いので慎重に。
昼頃、桜坂駐車場へ下山。

皆様、お疲れ様でした!ご参加くださりありがとうございました♪

・・・
最後まで読んでいただきありがとうございました。
内容がよかったらワンクリックお願いします。↓

・・・
最後まで読んでいただきありがとうございました。
内容がよかったらワンクリックお願いします。↓

コメント ☆お気軽にコメントください☆

  1. 私は秋の巻機山に日帰りで登ったことがあります。
    晴天で草紅葉の美しさに感激しました。
    今回の皆さんのツアーもいいですね~。
    避難小屋での一泊、きっと楽しかったこことでしょう。
    やっぱり山はいつ登っても顔が違って感激です。
    お疲れ様でした。

    • ありがとうございます。
      山はいつ登っても良いですね!^^

登山ガイドWaka
タイトルとURLをコピーしました