2021年10月16日(土)
6:30 泣沢登山口 – 7:30 みかぐら沢出合 – 9:00 CO660m二俣 – 13:50 未丈ヶ岳 14:50 – 17:00 黒又川本流の橋 – 17:25 泣沢登山口
メンバー : 2人(Waka : フェルト、Kさん : フェルト)※ラバーでも問題なさそう
装備 : 50mロープ
天気 : 晴れ
シルバーラインの途中、泣沢ゲートのシャッターを開けてトンネルを出ると、突然、山に囲まれた空間に飛び出す。人工物に覆われた世界から原生の森へ。
未丈ヶ岳 泣沢登山口駐車場には、すでに1台の車。隣に駐車して、沢の準備に取り掛かる。
今日はあまり天気がよろしくない予報だったが、見上げると青空が広がっている。予報天気図を眺めて、寒冷前線からも温暖前線からも離れた場所を選んでみたが、今のところ、この判断は間違っていなかった。このまま1日好天であって欲しい。
6:30、泣沢登山口出発。登山道を辿り泣沢へ下降するが、最初から踏み跡が2つに分かれており私を惑わす。以前も来たことのあるKさんが「こっちだよ」と教えてくれたので事無きを得たが、どうやらここらには登山道の他に仕事道も錯綜しているようだ。登山道なら見れば分かるだろうと、たかを括っていたが、事前情報が無いと私のような方向音痴は意外と騙されやすい。
本来登山道は、渡渉を交えながら泣沢の左岸、右岸と歩いてゆくが、私たちは1回目の渡渉ポイントでそのまま泣沢を下降する。
左右を取り囲む木々は、緑の他に茶色やオレンジも混じっていて、秋らしさを感じる。水深は平均して膝下くらいだが、まだ朝だし、ちょっと寒いかも。
そのうち黒又川本流に合流すると、グッと水量が増した。ところどころで非常に美しいゴルジュを形成している。ほぼ全身水に浸かりながらのヘツリを余儀なくされる。
「寒い〜!」のは確かだが、気持ちはゴルジュに対する感動が大きく勝っている。見応えバッチリ。寒さを忘れてしまうほどの美しさだった。
7:30、みかぐら沢出合到着。
入渓すると、再び水量は落ち着き泣沢と同じくらいに。しばらく穏やかな渓相が続く。天気も良いし、すっきりと気持ちが良い。水温にも慣れてきた。秋の沢登りって感じ!
そのうちに現れた4m滝は右側から登る。
ゴーロ基調の落ち着いた渓相が続くが、のんびりと秋の渓流を楽しむにはこれくらいがちょうど良い。
進んでゆくと、前方のゴルジュ奥からゴゴゴ・・・と水の流れる音が聞こえてくる。滝の予感がするが、本体は沢が屈曲していて見えない。滝に取り付くには泳ぎ必須、そこそこ水流が強くて大変そう。大人しく高巻くことにした。
左岸より巻き。灌木を使ってトラバースし、ルンゼより沢床に着地。高巻き中にちょろっと滝が見えた。3mくらいだろうか。頑張れば登れそうな感じだが、寒そうだったので高巻きして良かった。笑
左手から出合う支流の3m滝を見送ると、再びゴルジュ感が増してくる。
標高点678mを左手に通過すると右から倒木を抱えた立派な6m滝が出合う。程なくして二俣へ。
地形図上に水線表示は無いが、未丈ヶ岳を目指したいので左俣を進む。
標高差は泣沢駐車場から大して変わっておらず660mくらい。横移動ばかりだったがこれから未丈ヶ岳に向けて標高差1,000m程を一気に稼いでゆく。
左俣へ入ると水量がさらに減った。小滝を快適に超えてゆく。
水流は次第に細くなってゆき、なんとなく源頭ぽい雰囲気さえ感じるが、詰めまでまだまだ標高差がある。
そのうち沢がV字状に開けてきて、目前には紅葉している尾根が見えた。山頂は一体どんな状況になっているだろうか。これから未丈ヶ岳へ行くのが楽しみで仕方がない。
CO950mで大きな二俣分岐。右俣には巨大な滝。私たちは左俣へ。
ここからさらにグッと傾斜が増してくる。
すっきりと晴れた青空が眩しい。イマイチな曇り空を予想していただけに、嬉しい誤算だ。
7m滝は右側から登った。
振り返ると越後駒ヶ岳が見える。向こうも稜線付近が紅葉している。山頂はガスってしまっているが、ガスが取れたらあちらでも良い景色を眺めることが出来そうだ。越後駒ヶ岳へ登っている登山者もきっと楽しい気分でいることだろう。
CO1,140m二俣は右へ進む。そのうちに目前に8m程の滝。
シャワークライムを避けて左岸ルンゼより巻き。ルンゼは思ったより急な上に予期せぬ枯滝(1.5mくらい)や一枚岩が埋まっていたりして結構悪い。
2番手のKさんに「お助けロープ欲しいかも!」と言われたが、長いスリングは全てザックにしまっていたので結局見守るしか出来なかった・・・。
第一、私が登れるのにKさんが登れないなんて事は、まずないだろーって思っている。お助けロープは今のいままで出したことも出そうと思ったこともない・・・。(今回も、なんだかんだで登ってきたし。)
と、私が何もしない理由をKさんに話したら「僕だって怖いときは怖いよ!」と言われた。笑
なんなら昨年の夏、袖沢御神楽沢で私とSさんが悪い滝を先に登って自分を滝下に置いてけぼりにした事を今でも根に持っているらしい。(あの時もSさんと「Kさんだから大丈夫っしょ!」と上で何もしなかった。ご、ごめん・・・!)
ちょっと申し訳なかったかも。
今度からは、お助け用に240cmスリングくらいは腰に下げておこうかしら。
トラバースをしていると、灌木に新しめの残置スリングを発見。我々も先人と同様、50mロープで懸垂下降して沢床に着地。
その後に現れる滝はどちらも左岸巻きで越える。
5m滝高巻きの途中から眺めた山景色が見事だった。
いよいよ辺りは藪っぽくなり源頭の様相に。沢型が途切れ、目前には藪。
藪を漕いでいると途中で再び別の場所から合流してきたと思われる沢型を発見し、しばし楽をさせてもらうが、安寧の時も一瞬で再び竹の猛藪に突っ込んでいく。
上部へ登ると藪は少しは落ち着いてくれた。程なくして登山道に合流。
ひと登りして、13:50未丈ヶ岳到着。
見渡す限りの山々、なんて素晴らしい景色!初めて未丈ヶ岳に登ったが、本当に素晴らしい山だと思った。100名山に選ばれていないのが不思議なくらいだ。
一通り景色を満喫して、草原に移動する。
こちらも、素晴らしき絶景!!
お湯を沸かして1時間ほどのんびり過ごした。
14:50、名残惜しいが下山開始。
まっすぐ続く尾根をひたすら下る。登山道は非常に綺麗で歩きやすい。無雪期の登山者は少ないのか、人為的に踏み荒らされてる感じもまるで無い。
こんなに素晴らしい山が、ひっそりと存在していることがなんか嬉しい。笑
山頂でのんびりしすぎてしまい、泣沢へ着地した頃には、いよいよ日が暮れそうになっていた。
17:25泣沢登山口無事帰着。
【寄り道おすすめ】
①お食事処いざよい (大和IC近く) 11:00〜14:00 / 17:00〜21:30
お腹が空きまくっていたので天丼オーダー。旬の野菜を使った天ぷらがとても美味しかった。ご飯大盛り無料。
②日帰り温泉 ゆ~パーク 薬師 10:00〜20:30 (大人650円)
美味しそうな野菜を格安で購入できた。
【参考】
今年の7月にKさんが黒又川(泣沢より下流)をパックラフトで下った時の動画です。
上流同様、美しい渓相が広がっています。