日 時 2020年8月13日 (木)〜15日(土)
山 域 南会津
目 的 沢登り・ハイキング
コース 1日目:三岩岳登山道〜ミチギノ沢〜御神楽沢出合
2日目:御神楽沢出合〜ムジナクボ沢出合
3日目:ムジナクボ沢出合〜会津駒ケ岳〜滝沢登山口
人 数 3人
天 気 1日目:曇り時々霧雨 2日目:晴れ 3日目:ガスのち晴れ
Sさん、Kさんと共に南会津の袖沢御神楽沢へ。御神楽沢は、会津駒ケ岳の北面に位置しており、奥只見ダムから流れる袖沢の源流部だ。
あずき温泉から三岩岳登山道を登り、窓明山とのコルからミチギノ沢を下降して入渓する計画だ。
山越えして入渓するのは初めての経験。アプローチの山深さを感じて、胸が高鳴る。
Sさんは、昨日まで越後の北ノ又川を2泊3日で遡行していたようだ。疲れがまだ取れていないのか、登山道を登っている途中、脂汗がものすごくて心配になってしまった。
下降ポイントのコルから藪を漕いでいくと足下に小さな沢が現れた。
少しの藪を掻き分け、倒木を乗越えながら下降を続けると、次第に沢幅が広がっていく。
源頭付近の水は黄色っぽく濁っているように感じたが、二俣が合流するにつれ次第に透明度は増していった。
ミチギノ沢は、いくつかの小滝、ゴルジュ帯を抱えているのでけっこう油断ならない。
目下に勢いよく流れる水流、ゴルジュの側壁をへつったり、バンド状になっている箇所を高巻きしながら進む。
花崗岩で形成されている側壁は、部分的に脆い箇所もあり安易にガバを掴むと崩れる事も。足下も含め慎重に確認する。
魚影が濃く、時折水面下をピュッと泳ぐイワナの姿が。
Kさんが岩の下に逃げ込んだイワナを手掴みで捕獲した。
御神楽沢出合まであと少しのところで、最後の高巻き。
ドロドロの斜面から、沢床へ降りる際に残置FIXロープを利用させてもらった。
御神楽沢出合にて幕営。
私は食料調達の為、竿を出したが、残念ながら一匹も釣れなかった。
昼間、Kさんが捉えたイワナは焚き火で焼いていただく。
塩を忘れてしまったので、そうめんにかける予定だった「鶏ガラスープの素」を振りかけて頂いたが、美味しかった。
塩焼きにしていない分、少々しっとりした食感だった。
恐怖していたオロロは数匹しか居なかった。
ヤブ蚊は多く、全員虫除けネットを被って就寝したが、Kさんだけは沢山刺されてしまっていた。
2日目、6時30分に幕営地を出発。
程なくして小滝が現れた。
難なく小滝を登るが、その後に右岸から左岸へとジャンプするポイントが現れた。幅は狭いものの、轟々と勢いよく奔る水流に圧倒される。
今までの沢登りではあまりジャンプをするシーンがなかった。あまり経験した事の無い、慣れない展開に少し怯んでしまう。結果的には問題無く対岸へ渡ることが出来て良かった。
小滝、ナメ滝、スラブ滝が続く。
美しい淵を抱える滝が多く、御神楽沢の多彩な渓相にいちいち感動して足を止める。
2日目は天気が良く、青空の下にブルーの沢水が良く映える。
昨日のミチギノ沢と水の色は大きく異なっていた。
御神楽沢の名物「畳岩」は予想よりもこぢんまりしていたが、その不思議な形状は、長い年月をかけて水の流れが作り出した造形であることを思うと、感心させられる。
畳岩の上で、のんびりと小休止し景観を楽しんだ。
その先に現れた2段10mの滝は、上部数mでロープを使用。
Sさんがトップで登ってくれた。
ムジナクボ沢出合付近に幕営。
近辺に薪が少なく、集めるのに難儀。
おまけに湿っているので焚き火の得意なKさんが、着火に苦戦している。
私は、同時刻、釣りに出掛けた。
実は、私は黒部源流以外でまだ一度も魚を釣り上げたことが無い。
自信消失、諦めモードで釣りもやらないつもりだったが、2人に「せっかくだから竿は出しなよ。」と言われたので頑張ってみる事に。
糸の長さも、変えてみた。
気づけばハリスが20㎝程に短くなっていたので、60㎝くらいに。
ラインも黒部源流の時の河原仕様のままでかなり長かったので、狭い沢でも振れるように短くしてみた。(竿と同じくらいの長さだが・・・)
準備万端でテント前の淵で振ったところ、なんと1匹釣れた。
その後、もう1匹かかったが、タイミング合わず離してしまう。
少しだけ自信を取り戻し、上流へ釣りに行く。
近い場所で2匹を釣り上げることができた。
ここ最近、釣りに対するモチベーションが低下していたので、今回釣ることができて本当に嬉しかった。
釣り上げたイワナは、刺身、余った部分はアラ汁にして頂いた。
Kさんの意地と執念で、日没後ついに焚き火が成功した。
暖かな炎をみんなで囲む。
虫はヤブ蚊含めほぼゼロで快適な夜を過ごすことができた。
3日目、周囲はガスっており、遠くの見通しが悪い中の出発。
御神楽沢上部は怒涛の連瀑帯が続く。
もしガスが晴れていたなら、上部までひたすら続く滝に一層圧倒されていただろう。少し残念だ。
全体を通してヌメりが多い。
今回はフェルトソールで遡行しているが、それでも気を抜けない。
連瀑帯は高度感ある場所も多々あり、一つ一つの動作を確実にこなしていく。
ラバーを履いていたKさんは、歩行に難儀していた。
ただ立っているだけなのに、わずかに体幹がブレると足をとられる。
ヌメり、恐るべし・・・。
もし私がラバーで遡行していたら、3日で遡行出来なかったかもしれない。
源頭で笹漕ぎをして、会津駒ケ岳の登山道に合流。
山頂北西のコルに飛び出す。
山頂へと続く木道には可憐な湿原の花々が咲いている。
イワイチョウ、イワショウブ、ワタスゲなど・・・。
山頂および西面は残念ながらガスっていたが、駒の小屋辺り、東側のガスは晴れており山々を見渡すことができた。
木道沿いに咲く花々に癒されながら滝沢登山口に向けて降る。
会津駒ヶ岳は、初めて登ったが、素晴らしい山だった。
機会があれば積雪の時期に再訪したい。
昼頃に無事下山。
シオガマギク
シラネニンジン
サラシナショウマ
ミソガワソウ
ハナニガナ
ダイモンジソウ
ミヤマキンポウゲ
オオバミゾホオズキ
リンドウ(詳細な種類が不明・・・><)
イワショウブ
イワイチョウ
ミヤマアキノキリンソウ
ネバリノギラン
ホソバノキソチドリ