2024年7月12日に妊娠が発覚しました。
↓経過日記
この記事では、夏〜冬にかけての登山(マタニティ登山)での服装や装備についての報告をします。
ざっくり分けると私は
妊娠初期…夏
妊娠中期…秋
妊娠後期…冬
でした。
妊娠初期 1ヶ月目〜4ヶ月目 (5月下旬〜9月上旬)
服装は妊娠前と変わらず
お腹の膨らみが目立たなかったので、妊娠前と同じ服装で問題ありませんでした。
夏は汗をかきやすいため、登山の服装は最も気をつかうシーズンだと思います。私は、妊娠初期だったため、新たに買い換える必要はありませんでしたが、もし妊娠中期〜後期に夏山シーズンが当たってしまった場合は、まずはサイズの大きいアンダーウェアの購入を検討していたと思います。
荷物の軽量化
妊娠3ヶ月目は、つわりの影響がありました。負担を軽減するために、以降は可能な範囲で軽量化を心がけるようになりました。
夫と登山へ行く時は、水や食料、ツェルト、ロープなど重い荷物は全て担いでもらいました。
ガイド登山において、ガイド装備は外せませんが、自分の行動食はポテチなど軽量でカロリーの高いものをメインにしました。4泊5日の縦走で、最終日の行動食用で食べるか食べないか分からないような際はアルファ米を持っていきました。
チョコやクッキーなど、いつも好んで持っていったものは、食べ切れる量まで減らしました。パンも以前は良く買っていましたが、重いので、妊娠してからはあまり持っていかなくなりました。
サプリメントなど
負担軽減のため、アミノバイタルを常用するようになりました。
アミノバイタルは2時間おきに1本飲むペースがちょうど良いようです。商品により成分が異なります。もっぱら登山前・登山中に摂取するプロが大活躍でした。登山後にゴールドを飲むことで翌日の疲労も軽減されます。
また、山でも毎日1回、鉄分・葉酸サプリを意識的に飲むようになりました。
妊娠前の血液検査ではよく貧血結果が出ていましたが、妊娠中の血液検査では毎回クリアしていたので、確かに改善されたようです。
サニタリーショーツ
流産リスクに備えて、サニタリーショーツと、ナプキン(普通サイズ・超特大サイズ 数枚)を緊急装備として持っていっていました。幸いにも活躍することはありませんでした。
今後も使えるかな〜と思い、モンベルのジオライン メッシュ 吸水サニタリーショーツを購入していました。リンク先の写真で分かるように、防水布の面積はお尻全体をカバーしている訳ではなく、下の方だけです。お尻の上部は通気性の良いジオライン(メッシュ素材)です。蒸れにくい利点はあります。
トレッキングポール
妊娠4ヶ月目からトレッキングポールを使用するようになりました。(普段はあまり使いません。)
ポールを使用することで、登りは負担軽減、下山では衝撃がお腹に伝わりづらくなります。あるのと無いのとでは全然違います。
トレッキングポールはマタニティ登山の強い味方です!
私は、2024年の新モデルの「モンベル アルパイン フォールディングポール 120」を使用しています。軽くて、サイズ調整は1ヶ所のみなのでかなり扱いやすいです。
トレッキングポールは、長さが肝心です。
身長163cmの私の場合、登りでは100cm、下りでは107cm前後で使用しています。
身長や傾斜に合わせた正しい長さでないと疲れやすく、役に立たないどころか、逆に悪影響を与えます。二の腕が筋肉痛になる人もいますし、登山の歩行ペースが遅くなります。
↓トレッキングポールの長さを割り出す計算式があります。
またトレッキングポールは、安全と使いやすさの面から、山の斜度によっても使用本数の使い分けが必要です。
私の体感だと以下の通りです。
ゆるい(ひたすら2足歩行できる)…2本
けっこう急(簡単な岩場や鎖場がたまに出てくる)…1本
かなり急(正面を向いて降りられず、横向きで慎重に降りる)…無し(木や岩を支えにしながら降りたほうが良い。)
登山中は、トレッキングポールのループには手首を通さないほうが良いです。
(万が一転倒すると、ポールから手が抜けず、顔面から着地することがあります…。実体験。)
妊娠中期 5ヶ月目〜8ヶ月目 (9月中旬〜12月下旬)
ひと口に「中期」といっても、この間に身体はどんどん妊婦体型になってゆきます。サイズアウトするものがあり、妊娠前から着用していた服装の見直しを始めました。
ベースレイヤーは変わらず
服については、妊娠前と変わらないものを着ていました。
上着はサイズアウトちらほら
タイトめデザインのパーカーやフリースについてはお腹が窮屈に感じるものも出てきました。
メーカーによって異なるかもしれません。
マタニティズボン
妊娠5ヶ月目の終盤から、ノースフェイスのマタニティズボンに切り替えました。ストレッチ性、撥水性は想像以上に良く、大当たりです。良い買い物でした。
岩に擦ったり、藪漕ぎすると毛玉が発生してしまいますが、一般登山道を歩く分には充分な素材です。(メルカリでも販売していますが、旧モデルなのか?私が持っているものとは見た目が違います。)
街でのお出かけ時にも使えます。おススメです!
身長163cmの私はLサイズを購入しました。
着用を始めた当初は、逆にお腹周りが少し緩かったですが、妊娠後期になってお腹が出っぱってきたので、結果的にLサイズで良かったです。
街用のマタニティパンツは、秋で涼しいとはいえ、綿素材だとすぐに暑くなってしまい疲れました。やはりノースフェイス マタニティパンツが優秀だと思います。
レインパンツ
レインウェアは問題ありませんでしたが、レインパンツに関してはチャック全開でした。代替のものも思いつかず、活躍機会も少ないためにそのまま使い続けました。
妊娠5ヶ月目終盤(10月8日)に登った越後駒ヶ岳登山では終日雨でした。チャック全開ではありましたが、レインウェアの着丈が長いので見た目は問題ありませんでした。ズボンはノースフェイス マタニティパンツを履いていましたが、最後まで濡れませんでした。
基本的に妊娠中は悪天の登山は回避するのが正解だと思います。また撥水性の落ちた装備では命の危険がありますので、レインウェア・パンツの撥水性能が充分なのか事前に確認したほうが良いです。
アンダーウェアが窮屈
中期に入ると、アンダーウェアがキツくなってきました。特にブラです。
山で綿素材のブラはリスクが高いので山用ブラを使っていました。状況によっては買い替えも検討しましたが、ギリギリ買い替えずに済みました。
ファイントラック ドライレイヤーベーシックブラタンクトップ
妊娠6ヶ月目(10月12日〜14日)の苗場山ガイドまでは、妊娠前から使っているこちらのブラタンクトップでギリギリ乗り切りました。この時点での体重増加は+5kgでした。体重の増加傾向によってはサイズアウトしていたと思います。
モンベル ジオライン メッシュ フロントホック ソフトブラ Women
モンベル製品のブラもいくつか持っています。ブラタンクトップよりも下支え力があるのは利点ですが、サイズアウトにごまかしがききません。中期の早い段階で着ることが出来なくなりました。
(モンベルのブラは、サイズ表を当てにして買うと大体小さい気がします。アンダーもきついし、肩のゴムもきついです。計測サイズより大き目を買うのがおススメです。)
街用のマタニティブラを活用
泊まりのガイド山行が全て終わった妊娠6ヶ月目中盤(10月下旬)以降は、日帰り登山のみになったので普通のマタニティブラ(綿)+ジオライン クールメッシュ タンクトップ Women’s
の組み合わせで登山するようになりました。
晴れた日に汗をかかないペースでしか歩かないので、綿素材で全く問題ありませんでした。
季節によって判断は異なったかも
もし妊娠中期以降に夏山登山をする予定であれば、山用ブラを買い替えていた可能性が高いです。
今回はたまたま10月いっぱいで泊まりの山行をやめて、秋の日帰りハイキングに切り替えたため、買い替えずに済みました。
※一応、吸湿速乾性のある街用マタニティブラもあるようです。詳しく調べていません。
ショーツについて
ショーツについては、あまり悩みませんでした。涼しくなってから、街用のマタニティショーツに切り替えました。
荷物を担がない
次第にお腹が出てきて体力が落ちてきました。
今までは軽量化したザックを担いでいましたが、妊娠7ヶ月目以降は、ザックすら持たずに荷物は全て夫に担いでもらうようになりました。
※妊娠8ヶ月目は近所のお散歩にとどめ、登山はお休みしていました。
妊娠後期 9ヶ月目 (1月上旬〜2月下旬)
雪山のシーズンに入りました。
豪雪地帯の南魚沼市に住んでいるため、関東でいう高尾山レベルの山であっても、こちらでは雪山登山になります。
妊娠後期で無理はできないので、周辺をお散歩したり、妊娠前の私なら正直行かなそうな、かなりゆるめの雪山歩きにシフトしました。
入山する場合は晴れている日にしか登りませんし、急登も避けています。凍結やスリップの恐れがある山も避けています。
雪上での服装
服は、元々持っているものでゆとりのある山シャツを頻繁に着用するようになりました。
上着は、雪掻き用に購入した、山メーカーではない安価なアウトドアジャケット(撥水・裏起毛)を着用しています。汗をかかないレベルでゆっくり歩いているので問題ありません。雪山用の高価なジャケットを着るまでもないだけの話です。
ズボンは相変わらずノースフェイスのマタニティパンツを愛用しています。この時期になってくるとウエストサイズがピッタリになります。(人によっては、お腹が大きくてキツく感じるかもしれません。)
トレースがあり、よく踏まれている場所
トレースがばっちりでラッセルが必要無い場合の足回りです。
※いまのところ登山での事例はありませんが、いくなら以下の装備を選ぶ予定です。
①ノースフェイス マタニティパンツ+長靴
②ノースフェイス マタニティパンツ+登山靴とゲイター
足回りの作業が億劫なので、基本的には①になります。スリップ防止のため、チェーンスパイクを合わせます。ラッセルが無い晴れた雪山想定なので、アルパインパンツ(オーバーパンツ)も履きません。
(新潟の里山では地元のおばちゃん・おじちゃんがスパイク長靴を履いて雪山ハイキングしています。想定する山のレベルとしてはそのくらいです。私はスパイク長靴を持っていないので代わりにチェーンスパイクです。)
※一度だけワカンを使いましたが、腿上げでお腹が痛くなってしまいました。100mのラッセル散歩で限界です。歩く場合は、ワカンが必要ないくらい踏まれている場所でないと今の私には負担が大きいです。ちなみにお腹が出ていて、ワカンが自分で扱えないので、夫に装着してもらいました。
ワカンは限界を感じたため、少しでもラッセルや踏み抜きがある場合は、負担軽減のためにスキーを活用しています。(次項)
歩くとズボズボ埋まるような場所
トレースが少なかったり、一切なかったりで足が雪にズボズボ埋まる
ラッセルが必要な場合はショートスキーを使います。(特殊事例ですが一応紹介します。)
ズボンは、ノースフェイス マタニティパンツ+モンベル ライトアルパインパンツ Women’s
の組み合わせで行きました。
アルパインパンツは妊娠前から使っていたもので、チャックはおろか、バックルすら閉まらないので、ただ履いているだけです。チャック全開でダサいですが、スキーブーツにはゲイターを合わせることが出来ず、雪の侵入を防ぐためにはアルパインパンツのインナースパッツに頼るしかないので仕方なく履いています。
歩行中は、ズボンがずり下がることはありませんでした。着丈の長い上着や山シャツと合わせることで、チャック全開でも隠すことができます。
お腹が大きく、かがむのが大変なので、スキーブーツを履くのも一苦労です。バックルを締めたり開けたりは夫にやってもらいました。
ワカンラッセルは腿上げが疲れますが、スキーは浮力が高く、足をスライドさせるだけで前進するのでかなり楽でした。
※スキーは、あくまでも歩くためです。本来のお楽しみである「滑降」はこの時期転倒リスクが怖すぎてろくに楽しめませんし、今後もやりたく無いと思いました。
※妊娠後期の雪山ハイキング(ショートスキー)感想についてはこちら→記録