2024年10月27日(日) 晴れ
駐車場(8:45)-金城山(12:45)-岩広場(13:00/13:45)-駐車場(17:00)/合計8時間15分
メンバー : 2人(Waka , Kさん )
距離 : 6.8km 累積標高差 : 1,091m
山行記録
兼ねてより行きたかった秋の金城山へ。ルートは深く考えず、単純にピストンより周回の方が好きなので五十沢側から登る水無ルートから滝入ルートの周回とした。
(※南魚沼市によると水無ルートは急なため下山禁止としている。参考)
昨晩、沢登りの後に家に泊まりにきたポムチムとのんびり朝食をとってから自宅出発。登山口に着いたのは8:30。晴れた日曜日だというのに車が一台もおらず昨日歩いた巻機山とえらい違いだ。
支度を済ませて8:45出発。杉林の登山道を抜けると水無と滝入の分岐に出合う。まずは水無コースへ。
まだ傾斜の緩い沢地形だというのに、どうにもペースが上がらない。昨日の巻機山登山の疲れが抜けきっていないようだ。
Kさんが心配してくるが、まだ大丈夫だと突っぱねる。しかし身体が疲れているのは事実だ。今後しばらくは2日連続で登山するのは控えようと思った。
沢を何度か横断するといよいよ尾根の取り付きだ。
出だしがかなり急勾配でトラロープが垂れ下がっているため、遠慮なく使わせてもらう。取り付きがこの調子だと下山路も急なのだろうか。先行きが不安だ。

有無をいわせぬ急登が続き、Co480mの二合目で尾根に乗った。これで少しは安心だ。
登山道は痩せ尾根が続き見晴らしが良く、魚沼アルプスと雰囲気が似ている。時折急登や岩場があり、ロープや鎖を活用しつつ身体を持ち上げる。たまーに平らな箇所もあるが、結局のところ体感で8割は急登だ。



四合目を超えて程なくすると目前にかなり急な尾根が迫ってくる。岩壁が立ちはだかり、右から巻くように登山道が付けられていた。突破したところが五合目。この先は岩場がなくなり落ち葉の直登だ。ちょっと広い尾根になったのだから、せめてこの辺りだけでもつづら折りに登山道をつけてくれれば良いのに…。
地形図で確認すると急登地帯は残り標高差50mで、見上げれば終わりが見えてきた。
あとは山頂までラストスパート!と思いきや、ここで登りパートの核心部が登場。濡れた鎖場岩場で、藪っぽいものの高度感がある。真上へ登った後に際どいトラバースが待ち受けていた。


落ちたら助からなそうなトラバース。濡れた岩の上に落ち葉や泥が乗っかっている。おおむねフリクションは問題ないが、最後の部分は一見すると全てツルツル岩なので足場をしっかり探した。

難所を突破すればいよいよ山頂まであと少しだ。
美味しそうなキノコ発見!と思ったがツキヨタケだった。足元には千切れたキノコが1つ落ちていた。誰か先行者が中身を割って確認したのだろう。みんな考えることは同じである(笑)

高度が上がり次第に見える山が増えてきて、ついに奥利根の山々が顔を出してくれた。



12:45、金城山到着!山頂は、何もなくドロドロの水溜まりがあるのみ。

避難小屋の前を通過し、滝入コースや観音山コース方面へ向けて縦走してゆく。程なくして巨岩の並ぶ尾根になり、岩の隙間を縫うように進んでゆく。まるで岩の森に迷い込んだ気分だ。そして立派な岩峰群と紅葉の展望がお出迎え。


山頂看板のあるピークにはすでに女性2人組の先客がいたので、私たちは手前の石碑のある岩場でランチタイムとした。目前には巻機山の展望が広がり気持ちが良い。


カップラーメンを食べていると女性2人組の内の1人がこちらへ写真を撮りにきた。北側の登山道の紅葉の具合はどうだったかと尋ねられた。女性曰く、今年はあまり染まっていない気がするとのこと。いつもはもっと綺麗なんだけどねぇ。と言っていた。
女性が戻った後にKさんが「あの手の話は、毎年あるよね。」と言ってきた。確かにそうかもしれない。
しかし今年に関しては、枯れ葉が多く染まる前に散っている印象は私自身も感じていたので女性の話もあながち嘘ではない気がした。
13:45、あまりのんびりしていると日が暮れてしまうのでそろそろ下山を始める。隣で寝ているKさんを叩き起こして出発。
山頂直下は、岩場鎖場・急勾配で急激に高度を落としてゆく。


岩場が落ち着いた後も、落ち葉の堆積した急勾配の登山道が続くのでスリップに気をつけながら下ってゆく。見上げるブナの森はとても綺麗だ。
先ほどまで山頂にいた女性2人は観音山コースのピストンだと思うが、すでに見る影もなくなっていた。何度も登っている様子だったので、この急勾配も慣れっこなのだろう。



そのうちに観音山コースと滝入コースの分岐に到着。滝入コースの入口には「上級者向け」の看板が。先ほどの水無コースにも同様の看板があったが、下山も一筋縄では行かなそうだ…。
途中油断して2回尻餅をついたらKさんが青ざめた表情をしていた。妊婦にあるまじき愚行、大反省である…。体調に変化はなく一安心したものの、これ以上転んだら何があるか分からないので一層気を引き締める。
尾根を下りきると、今度は沢沿いの登山道に差し掛かる。渡渉を交えつつの右岸か左岸をひたすら降ってゆくが、足場が狭く岩も滑りやすくなかなか渋い。あまり雑に歩くと尻餅どころか沢に滑落しかねないので丁寧に歩く。途中、どう考えても滑る渡渉があったが、仕方ないのでお尻をついて頑張った。


二合目の看板が出てきて、やった!あと少しで下山できる。と心が明るくなったのも束の間、この後に下りの核心が登場。
滝を左岸から巻き下るパートでロープでしっかり整備されていたものの足場が今ひとつで、ツルツルで緊張した。もしロープがなかったら完全に沢登りの巻きですわこれ。
Kさん曰く、5月に登った時は緑のロープはなくて、随分悪い登山道だと思ったらしい。どなたかが整備してくださったおかげで助かりました。
以前はここに鉄製ハシゴが取り付けられていたらしい。

歩いていたらようやく安寧の杉林が。もう危険箇所はないだろう。
17:00駐車場帰着。金城山は険しい山だと覚悟していたが、想像より大変だった…。ちょっと妊婦さん向けではなかったかも。ある意味”越後らしさ”が詰まった良いルートだった。次回は観音山コースの往復で登ってみたい。