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PH上信越

巻機山 ヌクビ沢 〜 井戸尾根 周回

上信越

日 時 2020年9月30日(水)

山 域 上越国境

目 的 登山

行 程

30日(水)当日
5:45巻機山登山口(桜坂駐車場)ー6:15巻道分岐ー7:15ヌクビ沢出合ー7:35行者ノ滝ー9:35割引岳ー10:25牛ヶ岳ー11:10井戸尾根分岐(御機屋)ー13:10巻機山登山口(桜坂駐車場)

人 数 1人

装 備 沢靴(ラバー)
※沢筋のルートで、足下が滑る・汚れる・濡れやすそうだったので、気負わず歩けるラバーの沢靴で行った。
(沢靴でなくてもスラブなので岩稜向けのハードな登山靴よりは、フリクションの良いソールが柔らかい登山靴の方が良いかも)

天 気 晴れのちガス

2020年9月 過去の天気図 気象庁

2020年9月 新潟県の過去の天気 tenki.jp

湯沢 2020年9月 降水量 気象庁

以前より気になっていた「巻機山」へ。
沢沿いを歩けるルート、ヌクビ沢より登ってきた。

前日

前日の夜、「道の駅 南魚沼 雪あかり」にて仮眠。

巻幡山登山口〜割引沢〜ヌクビ沢出合

朝、4:30起床。30分程車を走らせて、巻機山登山口のある「桜坂駐車場」へ移動する。
平日であるが、登山者の姿はそこそこ見かけた。

準備を済ませ、5:45登山開始。
割引沢と並行している登山道を歩く。登山道には藪が被っており、鬱蒼としている。
一度騙されて右側の沢型に入ってしまうが、途中で引き返す。(足跡がいくつもあったので、間違える人は多い模様。)
登山口に「熊出没注意」の看板があったが、確かに熊が出そうな場所だ。

6:15、約30分程で、巻道分岐。
左側に進み、いよいよ割引沢(わりめき沢)へ。

割引沢は上流で、割引岳から伸びる尾根を挟んで二俣に分岐している。
その右俣がヌクビ沢と呼ばれている。
本コースは、割引沢〜ヌクビ沢と、沢筋に付けられた登山道だ。
山と高原地図では破線ルートとなっている。

沢に降り立つと、平凡なゴーロが迎える。
早速左岸から右岸へ渡渉して、沢沿いの登山道を進んでいく。

大岩をへつる

フィックスロープの取り付けられた大岩を1つへつると、登山道は次第に高度を増していく。

登山道は途中で木々の間に入ってしまい、沢の様子が分からなくなった。

樹林を抜けた時、再び眼下に見えた渓を見下ろして、アッと驚いた。
白い岩肌。小滝が点在し、その隙間を水流が勢いよく降っている。
その素晴らしい景観に、私の気持ちは一瞬で高まる。

沢は開けていく
吹上ノ滝15m

高巻きの途中からは、ドウドウと水を落とす滝と大きな釜も見えた。
吹上ノ滝15m。

その上部にも無名の大滝。垂直に近い角度で水を落としており、かなりの迫力だ。
右岸高巻き。巻き自体も、道幅狭く悪い箇所があるので慎重に通過する。

次々と現れる滝にワクワクが止まらない。見ているだけでも全く飽きない。すごい登山道だ。

CO950m辺りで、支流との二俣に出合う。

ここで大胆にも登山道は沢を横断していく。
岩には鎖、赤ペンキがありルートを示している。
こんなに美しい場所を歩けるなんて。贅沢すぎる登山道に驚きを隠せない。

振り返る。
アイガメノ滝

6:45、割引沢の屈曲点に鎮座するのはアイガメノ滝40m。

右岸を登っていく。

鎖、ペンキはあるが、落ちたら怪我をしてしまうので慎重に。

高巻きはなかなかの急登。中腹部より見下ろす。

大滝を越えると、しばらくゴーロが続く。

ヌクビ沢〜行者ノ滝〜稜線

7:15、ヌクビ沢出合。
右俣に進路をとる。
ここら辺で、赤ペンキが見当たらなくなったので、歩きやすい場所を適当に登っていく。

程なくして、見事なスラブ滝が現れた。
7:20、布干岩。登山道は右岸側についている。これまた贅沢なルートだ。
ぺたぺたと岩の上を歩いていく。

しばらく平凡なゴーロをこなしていくと、目前にまたもや滝が現れた。
7:35、行者ノ滝20m。流れ落ちる水の勢いに圧倒される。
何度も書いてしまうが、「こんな登山道は贅沢すぎる。」
左岸側を、浮石に注意しながらよじ登る。

だいぶ高度を稼いできた。
少しずつ、源流の様相に変わっていく。

上部はナメがなくなる。
ヌクビ沢に入ってからゴーロ歩きが多くなったが、時折立派な滝が現れるので、充分楽しめる。
全ての滝は登山道を忠実に辿り、高巻いていく。

時々水線際を直登したい気持ちに駆られるが・・・。
某、保護者に「1人で沢登りはダメ!」と強く釘を刺されているので、グッと我慢する。
今回はあくまでも一般登山だ。

といっても、高巻きは高巻きでなかなか悪いところがあるので慎重に。
目印が見つからない場所や、踏み跡が不明瞭な箇所が多々あり、油断すると危険な場所に追いやられそうだ。
登山道も過信せず半分は自分のルーファイをアテにして、安全なルート取りを考えながら進んだ。

後ろを振り返る

CO1,750mの二俣を左俣に入る。
水量のほとんどは右俣に取られ、一気に流れが細くなる。

程なくして、目前にヌクビ沢の詰めが現れる。

9:10、赤マークに導かれ、ヌクビ沢から小尾根へ乗り上げる。
ちょいザレた斜面をよじ登ると、あとは稜線へ歩くのみ。

先ほどまでガスっていた源頭付近も、ラッキーな事にすっきり晴れている。

奥に割引岳(わりめき岳)

黄金色に輝く稜線を目の当たりにして、気持ちが高揚する。
ついに稜線に飛び出した。

割引岳〜巻機山〜牛ヶ岳〜井戸尾根〜巻機山登山口

9:35、割引岳(わりめき岳)到着。
残念ながら東側の展望は望めなかったが、当山頂から連なる巻機山、牛ヶ岳、金城山の展望は見事だった。

続いて、巻機山方面に向かう。
部分的に紅葉しており、稜線はすっかり秋の様相。
道中、巻機山方面から割引岳ピストンの登山者何人かとすれ違う。
ヌクビ沢では誰とも会わず、静かな山歩きだったが、稜線で何人かと挨拶出来て少し嬉しくなった。

10:05、井戸尾根との分岐点である御機屋に到着。
ここに巻機山の山頂標識がある。

時間があるので、牛ヶ岳まで足を伸ばすことにした。

池塘

巻機山の最高点(1,967m)と思われる場所にはケルンがあった。

青空の下、黄金色の稜線を進む。
素晴らしい場所だ。ついつい歩くペースが遅くなってしまう。

南を向くと、奥利根湖とその周りの山々が見える。

未踏の山域なので、山座同定もままならない。
奥に見えているのは至仏山だろうか。
私の気になっている赤倉岳も見えているはずだが、どれか分からない。

自分の足で歩きに行って、確かめに行かなければ。

10:25、牛ヶ岳山頂。特に看板は無いようだ。

牛ヶ岳から東へ伸びる尾根の右側に、見事なスラブ帯が見えた。

地形図で調べると、五十沢川だった。
深く浸食されたゴルジュが特徴的で、日本でも有数の名渓だが、沢登りではかなりの高難易度だ。
私も、いつか端っこだけでも実物を見に行ってみたいが、果たして行けるかどうか・・・。

じっくり景色を満喫し、往路を辿る。
ここら辺は、登山道がかなり泥々だった。油断したら足首まで泥にハマってしまった。

往路でも景色を楽しむ。
巻機山から続く稜線上には谷川の朝日岳。朝日岳〜巻機山もそのうち歩いてみたい場所の1つだ。

11:10、井戸尾根分岐まで戻る。
辺りはすっかりガスに巻かれてしまい展望が見えなくなってしまった。

休憩もそこそこに井戸尾根より下山開始。

ガスってはいるが、部分的に紅葉していて美しい。

有名な米子沢が見えた。
ヌクビ沢に行ったものだから、こちらの沢も歩きたくなってしまった。
残雪期にスキーで滑降出来たら、もっと最高だ。

餌を加えるトカゲ

登山道を快適に下っていく。
13:10、巻機山登山口無事下山。

時間があったので下山後坂戸山へ↓

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コメント ☆お気軽にコメントください☆

  1. 偶然このサイトを見つけて読ませていただきました。
    雰囲気が大変良くわかりました。有難うございます。

    数年前に米子沢に行きましたが、今年の秋はのんびりとヌクビ沢を歩いてこようかと考えています。
    ルートの取り方しだいだと思いますが、写真の感じだと沢靴以外の沢装備は特にいらない感じですかね。
    念の為にヘルメットは持って行こうかと思います。

  2. はじめまして、山行記録たのしく読ませていただきました。
    沢靴はフェルトしか持ってないのですが、ラバーソールのほうがいいのでしょうか?

    • こんにちは。読んでいただきありがとうございます!
      沢靴の種類は季節、岩質により適宜選ぶのが良いので、両方持っていると安心です。
      ヌクビ沢はスラブが多いので、ラバーの方が安心して登れますね。

  3. 登山道で立派な滝がいくつも見れるお得なルート紹介してくれてありがとうございます。
    ほぼほぼソロ沢登りのような

    • コメントありがとうございます!
      沢の景色が好きな人には、たまらない登山道だと思います。
      目印や鎖があるので、ギリギリ一般登山です。笑

      • ありがとうございます。苔もあるけどスラブが多いのでフェルトよりラバーのほうがいいとのこと参考にします。

        今年9月に行ってみようと思ってます。高巻きの道も大分荒れてるとのことですが去年の記録などを見る限り赤マークなどもあるようなのでルートファインディングもしながら歩いてみたいと思ってます。
        また質問させていただくかもしれせん。よろしくお願いいたします。

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