2025/7/19(土)晴れ
メンバー : 3人(Waka , 鉄チンさん , もっちーさん)
装備 : 60mロープ×2、カム、ナッツ
山行記録
金曜日に小川山でSガイドとロープワークの練習をして、翌日も1人居残り小川山へ。
1人だったのでマラ岩周辺でボルダリングをやっていたが、ちょうど鉄チンさんともっちーさんが小川山に来ているようで,一緒に遊んでもらった。
仏壇岩のエレクトリックレディーランドへ。涸沢岩峰群のアプローチと途中まで一緒だが、そこからさらに沢を詰めていった先に仏壇岩はある。

出発が遅く、基部に到着したのは既にお昼前。下調べをろくにしていないので、取り付きを探してようやくそれらしき場所を発見。昼食後、午後イチで登攀開始。
1ピッチ目
1ピッチ目はもっちーさん。どこを登って良いかよく分からないらしく、時々「アルパインっぽい!」「どこ登るの?!」などなど色々な声が何度か聞こえてきた。
そのうちコールが聞こえてきて、フォロー2人も登攀開始。
登ってみると、高度感があり緊張する。古いハーケンが散見されたがあまり信用できなさそうだ。どこ持てばよい?!と慌てて、しれっとハーケンに足を乗せてA0してしまった。(笑)
もっちーさんは当然ながら、全てナチュラルプロテクションで支点を取っていたが、地味に怖い部分でもランナウトしている箇所ありでリードは怖そうだった。
立木のあるテラスでピッチを切った。
確かに5.8といえば5.8だけど絶対に落ちてはいけない緊張感があり怖さ倍増だった。

2ピッチ目
2ピッチ目は、トポだと50m近くあるロングルート。最終ピッチが一番難しそうだったので、それを回避するべく私はここでリードしてみることにした。
まずは、ビレイ点から見上げたところにあるコーナーを登る。取り付いたものは良いけど、どこから乗っこそう!と焦り始めたがしっかりとしたガバを見つけて一安心。
その上はリッジ上を登ってゆく。トポだと「気持ちが良い」「テンションが上がる快適さ」など書いてあったけど、めっちゃ疲れるし、怖いしで、私は必死である。(笑)
久々だし、結構疲れたので、何度も途中でピッチを切ろうかと思ったが、「いやー、3人居座るスペース無いよなぁ。」とゆっくりじわじわ頑張る。
序盤でカムを乱れ打ちしたために、弾切れ気味になってしまったので、後半はだいぶランナウトしてしまった。落ちたらやばいけど、かなり登りやすかったので恐怖心はなかった。
ついに岩がごろごろしたテラスまで到着した。伸ばしたダブルロープがめちゃくちゃ重い。60mロープだから3ピッチ目も継続できるが、もう充分頑張った!ということでここでピッチを切ることにする。
めちゃめちゃ時間をかけて登った自覚がある。お二人ともお待たせしました!
巨岩にメインロープを回して支点構築した。ダブルロープのビレイってほんとパンプしますわ…。

3ピッチ目・4ピッチ目
次は鉄チンさんリード。
3ピッチ目はサクサク登ってゆき、4ピッチ目でロープの伸びが止まった。
途中で鉄チンさんの奮闘的な声が聞こえてくる。もっちーさんが「大丈夫ー?」と声をかけると苦戦している様子の声が返ってきた…。
しばらくしてついに突破したのか、コールが聞こえてきたので、フォローも登り始める。
私は奮闘する未来が見えたので一番最後にした。
最後のオフィズスはマジでやばかった。ワイドクラック。私は手も足も出なくて、ロープの力とカムを使ってA0祭りで死ぬ気で切り抜けた。
その後は安心のフィスト、かと思いきや、手にテーピングを巻かなかったのを後悔した。トゲトゲの花崗岩がマジで痛くてジャミングを決められない。
小川山レイバックやった時は素手で全然痛くなかったけれど、登る人が少ないルートでは花崗岩が本来の状態を保っているようだ。手が傷だらけになった上に、パタゴニアのTシャツの糸がほつれてしまった…。今度からはしっかり色々保護しよう…。

死ぬ気で身体を持ち上げてようやくピークへ。
お二人ともお待たせしました!!
昨日も「龍の子太郎」の核心が登れなくてA0祭りをしたばかりである。二人に「ワイドの入門ってどのルートですか?全然登れなくて…。」と相談したところ「龍の子太郎が一番簡単だよ。」と言われた。
むむむ…。龍の子太郎、避けては通れない道なのか…。ワイド登り、昨日も訳も分からず登って奮闘していたので、正しい登り方をしっかり勉強しようと思ったのだった。
ピーク!!
ピーク到着の時間は17時過ぎ。
えぇ、もうそんな時間!!大半の原因は奮闘しまっくた私にあるだろう。
しかし、夕暮れとはいえ、ピークからは小川山のクライミングエリアが一望できて、素晴らしかった。
こんな景色を眺めると、やっぱりマルチピッチは良いなぁと思うのだった。

下山
岩を回り込んだ先にある支点から懸垂下降を行う。なんか古臭い残置スリングを束ねて使用する。捨て縄を持ってくればよかった…。
60m2ピッチでガレガレのコルまで。
その後、浮石の半端ないコルを少しだけ降ると立木に懸垂支点があったので、もう一度懸垂下降60m1ピッチで取り付きにドンピシャで着地した。
日没は近い。手早く荷物をまとめて、周り目平へ下山開始する。
途中でいよいよ暗くなってしまった。鉄チンさんと私はヘッドライトを持ってこなかったので、スマホの明かりを頼りに下山する…。まるで富士山に現れる山ナメ登山者のようなことをしている…。
ぶっちゃけフリークライミングにヘッドライトは必要ないと思っていた節があるのは事実だ。猛省します…。
20時頃、周り目平無事到着!!
夜はキャンプ地で、我々の下山を待っていた紀伊半島彷徨クラブのきむさんも交えて夕食会となった。美味しい夕ご飯もご馳走になり、本当にありがとうございました。
残業してしまったが、楽しい1日を過ごせた。またよろしくお願いします!