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奥美濃山スキー

金糞岳 (かなくそだけ) 山スキー

奥美濃

2022年3月2日(水)
6:40 浅又川林道入口 – 8:00 渡渉 8:20 – 尾根取付き – 10:40 P1,211m – 11:20 金糞岳 11:40 – 11:50 P1,211m – 尾根取付き – 12:35 渡渉 12:50 – 13:50 浅又川林道入口

メンバー : 1人(Waka)

天気 : 朝は晴れていたが、日中は曇り空。稜線でたまに小雪ちらつく。

気象庁 過去の天気図

雪の状態 : 林道〜樹林帯は凍ったザラメ雪、日中は次第に溶けて、重いザラメ雪。
稜線はウィンドパックされてカリカリ。

powder search

土日に比良で用事があるので、少し早めに関西へ行って山登りを楽しむことにした。
関西上陸は初めて。私にとっては未知のエリアだ。

今日は下調べをして気になった「金糞岳(かなくそだけ)」へ登ってみることにした。
・・・何が最も気になったのかというと、その山名かもしれない。笑

今回のルートは「山スキールート212」を参考にすることにした。

核心は林道から尾根へ取り付く際の渡渉だろうか。
事前に渡渉用のゴミ袋をコンビニで購入する予定だったが、すっかり忘れてしまった。
もし渡渉が無理だったら引き返すしかない・・・。
車の中のありとあらゆる大きな袋をかき集めて、出発。

6:40、浅又川林道の入口より出発。

本日の入山者は私のみの様子だが、林道には数日前のものと思われるトレースが残っていた。
スキーヤーと、歩きの登山者?

人間の足跡以外にも、カモシカやノウサギの足跡があり随分賑やかだ。

色々な生き物たちの往来の道となっている
あちらにお家があるのかな?

朝一のトレースはボコボコでカチカチ。
こういう時はトレースを歩くより、ノートレースの雪面を歩いた方が程よく沈むから、膝への衝撃も少なくて歩きやすい気がする。笑

顔を上げると、目前に白く輝く金糞岳の稜線が見えた。

これから目指す場所

4kmほど林道を歩くと、ようやく目的の尾根取付きの渡渉ポイントへ。
スノーブリッジも、良い感じの岩もない。完全にザ・渡渉だった。

右足は45lの安っぽいペラペラビニール袋、左足は穴の空いてるかもしれないゴミ袋に穴の空いたプラ袋を重ね履き。
板をザックにくくりつけて、いざ渡渉。

渡渉ポイント
行くぜぃ!

渡渉を始めてから二度ほどスキー板が枝に引っかかり難儀。
本当、こういうの苦手。山へ行くと割と頻繁に藪に引っかかる。
枝を押し上げたりと、すったもんだ。ようやく渡り終えた頃には両足の爪先がジワアと冷たくなってきた・・・。ビニールが破けて結局少し浸水してしまった。

ブーツを脱いで靴下を軽く絞って履き直す。
濡れてはいるが寒さは感じなかった。
スキーブーツを履くときは常に厳冬期靴下を着用しているのが幸いしたのかもしれない。笑
本日の気温もそこまで低くないのが助かった。

小休止がてらザックを開くと、もう一つ不運なことが・・・。
水筒のお茶が漏れていた。蓋が空いていて、500mlのうち、半分が流れてザックを濡らしていた。
ザックをひっくり返して底に溜まったお茶を捨てる・・・。

アクシデントが立て続けに続いてしまったが、そこまで被害はないので、山行は継続することにする。
しかし水分の残りが250mlしかないのが気になる。
最悪撤退か、バーナーで雪から水を作るか。とりあえず今日が曇り空で良かったかも。

尾根に取り付いてしまえば、あとはひたすら登るのみ。

南側斜面には杉林が広がっているが、北側にはブナ林が広がる。
ガスってよく見えないが、遠くに奥美濃の山も並んでいた。

針葉樹と広葉樹のミックス
ぼんやりと奥美濃の山が見える

核心の渡渉を終えてちょっと安心していたが、意外と尾根が細くて大変。

いつかのスキートレースの主は、急斜面をガツガツ直登していて、パワフルな感じだった。笑
トレース主の性格を早々に察した私はトレースは追わず我が道を行くことにした。

静かな山を1人、のんびりと歩く。
ひとりぼっちの山歩きも、たまには好きだ。

そのうち杉林は姿を潜めて、ブナに囲まれる。

ブナの森
NAMEKO!?

そしていよいよ金糞岳北尾根に合流。山頂までは広く穏やかな稜線が続く。

振り向くと、相変わらず奥美濃の山々が見える。さっきよりも色々見えている。
まるで詳しくはないが、多分、湧谷山、蕎麦粒山とかだと思う。
蕎麦粒山は、奥美濃の中でも有名らしい。ここらの山の周回もアリだと思ったが、今回は金糞岳に赴いた。

ぼんやりと蕎麦粒山が見えている?

見上げる空は相変わらず曇り空で、ごくまれに小雪がチラついた。
張り出した雪庇を左手にみながら山頂を目指す。

のんびりと歩く

一箇所、クラスト部分があり、今回クトーを忘れてしまったので、板を脱いでキックステップで通過した。

11:20 金糞岳到着。
伊吹山が見えるかな?と思ったが、残念ながら眺望はなし。

それでも初めて奥美濃の山を歩けたことが嬉しかった。

金糞岳到着!
山頂からの眺め

しばしのんびりしていよいよ滑降準備。

金糞岳から沢筋滑降するのもアリで、道中ずっと、どちらから下山するか悩んでいたが、大人しく尾根を辿ることとした。

北尾根はわずかながらアップダウンがあるものの、順調に高度を落とせた。
やがてハイクアップしてきた支尾根との分岐へ。
CO1,130m付近、ちょうど支尾根との分岐に詰め上げている沢筋も下降しやすそうだ。

(尾根はやめて、やっぱ沢行くかー)
と滑降しかけたものの、吸い込まれそうに巨大な沢地形を見下ろして、やっぱやめた。笑
トラバースして、尾根へと復帰する。

うん、やっぱり単独だから何かあった時困る。。。
沢床自体は狭いので、下るなら左岸沿いを斜滑降&ターンかもしれないが、なんとなく点発生雪崩を誘発させて人知れず転がる未来が見えなくもない・・・。

沢筋方面。

沢の方がアップダウンもなくて早そうだが、なんだかんだ尾根の方が時間が掛からなそうな気がする。

てなことで、安全第一で尾根に確定。

尾根は尾根で、細かったりするので、緊張する。
でも、登ってきた尾根を滑るのは、先が分かっているから周回よりもよっぽど安心できる。
単独での周回はもう少しスキーが上達したらかなぁ。いつになるか分からんけど。笑


すっかり重くなった雪を滑るのは疲れる。途中途中休みながら12:30渡渉ポイントまで戻ってきた。
穴の空いたビニール袋を再び履く。

帰りは、スキー板は手持ちで行くことにした。

いざ!

レッツ渡渉!!

行きよりもスピーディーに突破。
そして驚くべきことに穴の空いたビニール袋にもかかわらず、ほとんど浸水しなかった!

渡渉はスピードが大事だということがわかった。笑

板を履き直して、ひたすら長い林道を進む。

春のザラメ雪は、まるで板が走らず、ほとんどペタペタ歩いていた。
もう少し快適だと思っていただけに、ゲンナリ。

首まで埋まってるカーブミラー笑

時折太陽の光が差して暖かい。250mlのお茶は既に飲んでしまった。喉が乾いたけど、あと少しなのでグッと我慢。

ここ最近、薬を飲んでいて、副作用で血栓症になる可能性も僅かにあるから、医者に水分補給をこまめに取るよう言われている。
私は常日頃あまり水を飲まなくて、おそらく血液ドロドロだったのだが、言われてからはちゃんと気をつけるようになった。
しかし、今日は全然飲めていない・・・。250mlしか水を飲んでない自分が怖すぎる。笑
幸いにも身体に異変はないが、突然倒れやしないかビクビクしながら歩いていた。

1時間ほど歩き、14時前にようやく駐車スペースまで戻ってきた。
帰ってきてすぐに水分補給をして一安心。笑

帰りの林道が長くてくたびれてしまった。
滑りの悪い林道もなんとなく春らしさを感じる。もう3月。パウダーはどこにもなく、ひたすらザラメ雪を踏んでいた。厳冬期が終わってしまったことを実感して少しだけ寂しさを感じた。

初めての奥美濃は、展望はそれほど良くなかったが、周囲を深い山に囲まれた静かな印象だった。
今日は平日だから誰にも会わなかったが、週末はどれほど賑わうのだろうか?
無雪期はどんな感じなんだろう?

私の好きな山域と似た雰囲気もあったので興味が湧いてきた。

尾根にはブナの森が広がり、稜線では雪稜歩き、とても楽しめた1日だった。

自宅から奥美濃は遠すぎてなかなか足が向かないのが現実だが、また機会があれば足を運んでみたい。

※余談ですが、血液サラサラな方が、血液の酸素運搬効率が上がるため、山中でもバテにくいようです。こまめな水分補給や、血液に意識を向けることは登山でのパフォーマンスアップに大切なようです。
私も最近まで知りませんでした。今度からは意識してみようかと思います!

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コメント ☆お気軽にコメントください☆

  1. 東京からよくぞこんなところまで・・・。
    まったく同じルートで往復しましたよ。
    ただし、渡渉はノーゴミ袋で・・・。
    もちろん、濡れたのは、靴の外側だけでした。
    米袋が丈夫で良いみたいですよ。
    「山スキールート212」ですって!
    もしかして、ぼくたちの記録、ぱくったのでは・・・。
    まさか・・・
    皆、だれも、おなじところで渡渉するんでしょうね。

    • 米袋ですか、参考にさせていただきます。
      float cloudさんの記録、もしかしたら、ぱくられた可能性も無きにしも非ず、かもですね!笑

      今回天気がイマイチで奥美濃の大展望を拝めなかったのは残念でした。
      確かに東京からは遠いですが素晴らしい場所でした。また行きたいです。^_^

登山ガイドWaka
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