日 時 2021年2月27日(土)
山 域 頸城 矢代山地
目 的 山スキー
行 程
2021年2月27日(土)
8:30 西野谷 – 万内川 – 9:30 尾根取り付き – 13:40 粟立山 – 14:10 流兵谷源頭 – 14:30 流兵谷出合 – 万内川 – 15:00 西野谷 (合計時間 : 06h30m)
人 数 2人
天 気 午前中弱い降雪あり。弱風。昼過ぎより青空見え始める。
雪 の 状 態
融解凍結層の上に数センチの新雪。粟立山の稜線北西面(樹林の薄い箇所)はカリカリ。流兵谷はパウダー。
G P S ロ グ
距離 : 9.9km 累計高度(+) : 1,074m 累計高度(-) : 1,075m
今週末は山仲間のMボンと2人で頸城へ。
日曜日に容雅山へ登る計画があったので、その前日にどこへ行こうか悩んでいた。
土曜日の午前中は冬型の影響で降雪予報。午後から徐々に天候が回復していくようだ。
遅めの出発でサクッと登れる山はないものか。
ちょうど「ロッテアライスキー場」のホームページを眺めていたら、ギャラリーの大毛無山・頂上付近の写真に目を惹かれた。
この山域では「容雅山」しか眼中に無かった私だったが、大毛無山の雰囲気がかなり良さそうなので、もしかしたらこの並びの他の山々も美しいのでは・・・?という考えに至る。
地形図で確認して山スキーで登れそうな山「粟立山」「重倉山」などを調べてみたら、山スキーで登っている記録がヒットした。
写真を眺めていると、思った通り綺麗な場所。
天気がいまいちなので展望は期待できないかもしれないが、これは気になるぞ・・・。
ギリギリまで粟立山か重倉山か悩んでいたが、今回は粟立山へ行ってみることにした。
朝8:30西野谷集落を出発。
朝一目覚めた時はそれなりに降っていた雪も、今では落ち着きチラチラと降っているのみ。
思っていたより風も弱く、悪くないコンディションだ。
粟立山はそれなりにメジャーなようで、私たちの他に4人のボーダーパーティーも同じく入山していた。
万内川沿いをしばらく進む。
左岸にある標高点582mよりも少し西に進んだあたりで、尾根に取り付く。
融解凍結層の上に数センチ新雪が乗った状態。
傾斜がある斜面では足元の新雪が崩れて滑りやすく、少し神経をつかった。
標高点916m付近まで、先行の4人パーティーと同じルートを辿っていたが、ここで別れる。
我々は、そのまま尾根を進む。
CO950m付近に到着し、いよいよ粟立山の登りに取り掛かる。
当初は北から南に向かって張り出した尾根上の雪庇の北寄りの箇所のハイクアップを試みる。
しかし、いざ登ってみたら、なかなかの急斜面。ジグを切りながら登ろうにも北側に寄りすぎても切れ落ちているし、細かく刻まなきゃいけないので捗らない。
と、北にある沢を見ると、あの4人パーティーが沢のど真ん中にある標高点966m台地方向に向かって横断しているのが見えた。
そのうちに、向こうのパーティーがザックをおろして、のんびりと休憩しはじめた。
なんだか、こちらを見ている(気がする・・・。)
あれ、もしかして私たちはルーファイミスか?
なんか、モゾモゾと行き詰まっている自分たちが見られていると思うと恥ずかしい。
一旦雪庇尾根(勝手に命名)を降りて、もう少し南寄りの木の生えた斜面に取り付いてみることにする。
出だしは急だったが、登り切ると緩やかな尾根が広がっていた。
一時は進退極まってしまったかと不安になったが、山頂まで無事に登れそうだ。ホッと一安心。
先ほどの雪庇尾根を見ると、尾根上はどんどん細くなっておりとても登れたもんじゃなかった。
登らなくて良かった・・・。
今シーズン、雪庇を巻いた(?)のは初かもしれない。
いやはや地形を読むのは難しい。
しばらくは緩やかな尾根を登り、いよいよ粟立山の並ぶ稜線直下の無木立斜面を詰めてゆく。
直下はなかなかの急傾斜。下部と同じく融解凍結層の上に新雪が乗り板が滑る。
コンディションによっては雪崩も怖そう?
ここで滑り落ちたら振り出しに戻ってしまうので、潔く板を外してツボ足で直登。
新雪下の雪が硬くしまっているのでそれほど歩きづらくない。
小さく発達した雪庇をよじ登り、いよいよ粟立山の稜線へ。
南に向かって立派に雪庇が発達しており稜線上はやや片斜面ちっく。
斜面はカリカリだったので安全第一ということでアイゼンに履き替えて山頂を目指す。
アイゼンで歩き出したら今度はフカフカになった。
短い区間でも忙しく雪質が変わる。
もう面倒くさいので山頂までシートラーゲンのままで進む。
13:40粟立山。
大毛無山方面はガスっていたが、新潟方面は青空も見えて景色が見渡せた。
ぼんやりと見える鉾ヶ岳が美しい。いつか登ってみたい場所だ。
しばらく景色を堪能し、スキーを履いて、いよいよ滑降モード。
雪庇を乗り越えたポイントを越えて、いったん尾根を降る。
パウダーあり、最高に楽しい。
流兵谷には既にシュプールが刻まれていた。
あの4人パーティーだろう。
彼らは山頂には来なかったので、元々流兵谷のみ狙っていたのだろう。
なるほど。ルート取りに合点がいった。
流兵谷も素晴らしいパウダー。
一瞬で流兵谷出合へ。
右岸をトラバースして15:00西野谷無事帰着。
今回、矢代山地へ入ったのは初めてだ。
「ロッテアライスキー場」のギャラリーを見ていたのがキッカケで目に留まった「粟立山」。
標高は1,200m程度であるが、上部は木々も少なくもし晴れていれば素晴らしい展望が広がっていただろう。
良い山域を知れて良かった。
近辺の山々もチャンスがあったら歩いてみたい。