Kさんと、HSさんと、私の3人で会越国境の御神楽岳へ登ってきた。
御神楽は昨年の夏と秋に1回ずつ登っている。
その時に冬の御神楽岳を想像して「いつかは行きたい。」と考えていた。
厳冬期の御神楽岳は雪深く、歩きの登山ではなかなか大変だ。
そこでスキーの機動力を生かして、「山スキー」というジャンルで登ってきた。
日 時 2021年2月6日(土)
山 域 会越国境 御神楽岳
目 的 山スキー
人 数 3人
行 程
2021年2月6日(土)
5:30 除雪終了点 – 7:00 室谷登山口 – 9:45 標高点815m – 11:40 標高1,150m – 13:20 御神楽岳 – 15:05 標高1,150m – 14:35 標高点815m – 15:20 室谷登山口 – 17:00 除雪終了点
距離 : 16.2km 累計高度(+) : 1,439m 累計高度(-) : 1,437m
天 気 曇り。時々小雨(小雪)ちらつく。晴れ間は一瞬。
2021年2月 過去の天気図 気象庁
雪 の 状 態
林道〜標高1,000mまではベチャベチャ雪。
標高1,000m付近はやや重い雪。
樹林少ない場所はウィンドパック。
山頂直下一部凍結箇所あり。
5:30に室谷の除雪終了点より出発。
林道の雪崩危険地帯をヒヤヒヤしながら通過すると、1時間半程で室谷登山口に到着した。
下部の渡渉ポイント。雪が豊富でスムーズに突破。
積雪は十分、急傾斜な箇所もなく、「ルートとしては」順調に進んでいく。
スネぐらいのラッセルをしながら進んでいくが、これが苦戦。
厳冬期らしかぬ春のベチャ雪。目を凝らすと雪面には水が滲んでいる。
おかげさまで早速スキー板が団子化。
HSさんが、「上から押し付ける歩き方をするとつきやすいからちゃんと滑らせるんだよ。」と私にアドバイスしてくれるが、時既に遅し。
ブラシで落としながら進むが、あまりにも雪団子がくっつくので、最終的には諦めてそのまま歩くことに。
団子のついたスキー板はバランスが取りづらい上にかなり重い。片足5kg以上は絶対に超えている気がする。
今シーズン最も捗らないラッセルだった。
私のみならずKさんやHSさんも雪団子が酷く、体力消耗している様子。
3人交代でラッセルしていく。
今回のKさんはバテ気味。連日仕事が忙しかったようで、心身共にお疲れの様子。
そのくせ、私がラッセルしていると、Kさんが「大丈夫?かわろうか?」とこまめに声をかけてくれる。
気持ちは嬉しいが、はるか遠くの最後尾で息切れしながら言われてもまるで説得力が無い。
「まずは先頭に追いついてからでしょ。」とHSさんがツッコんでいた。
今回は私も活躍出来たようで、下山後2人にラッセルありがとうと言われた。
いつも一緒に山へ行っているKさんに、体力かなりついたね。と褒められた。
一緒に行動する山仲間として、一人前にグループに貢献出来るようになるのが私の目指すところであり、ちょっとは頼れるメンバーになれたのかな?と、そう言われたことが嬉しかった。
標高1,000m付近までくると、ベチャ雪ではなくなり歩きやすくなった。
天気はそれほど良くないが、振り返ればどんより曇り空の下に川内の山々。
標高は高くないが、雪のべったりくっついたその急峻な山々は日本アルプスに負けず劣らずのオーラを放っていた。
尾根上には雪庇が発達しており、踏み抜かないように要注意。
山頂直下は雪が固め。スキー板をデポし、歩きで向かう。
出発前、私がKさんにピッケルいるかな〜と話したら、「なんかあったらウィペット1本貸すからいらんべ!」と胸を張って答えていたのに、肝心のセクションでは私に貸すことをすっかり忘れて、元気よく山頂へ先行している。
滑落したらタチが悪そうな場所だが、キックステップを決め込んだら安定したので大丈夫だった。
13:30ついに御神楽岳。無雪期は平らな山頂だが、雪庇が発達しておりリッジ状になっていた。
手早く集合写真を撮り、そそくさ下山。
降りではKさんもやっと思い出してくれたようでウィペットを貸してくれた。
カリカリ斜面をHSさんとKさんはさっさと降りていく。まじか・・・。
私は普通に怖いので後ろ向きで慎重に降った。
私とHSさんは、御神楽岳から雨乞峰のコルまで、シールを外してちょこっと滑降。
コルに着いたら再びハイクアップの準備をするが、いざ歩こうとしたらキングピンのトゥーピースがまた閉まらなくなった。どうやら羽後朝日岳に続きまた雪詰まりした模様。
しばらくパチパチしたら直ってくれたから良かったが、やっぱり少し不便だ。
雪庇によって形成されたアップダウンを越えて雨乞峰を過ぎたところでいよいよ滑降モードに。
上部の短い区間は重パウダーをそれなりに楽しめたが、標高1,000m付近から次第にベチャ雪に。
「妖怪板つかみ」とまではいかず幸いではあったが、板があまり走らないので太腿筋肉が疲れた。
直滑降でこなし、あっという間に下部へ。沢の渡渉もうまい具合にトラバースでこなす。
傾斜のほぼ無いような場所もベチャ雪のお陰でサクサク進んだ。
15:20室谷登山口。
うまくルート取りした甲斐もありシールを付けることなく林道まで降りれたのが嬉しかった。
再びシールをつけ、デブリー林道を戻る。
日中の昇温で新たな雪崩が発生した模様。新たなデブリに新たなトレースをつけて進む。
付近の急斜面で時折サラサラと雪が崩れる。
いつ雪崩るかも分からない。見た感じでは命に関わるレベルで埋もれることは無さそうだが、足を取られて沢方面に押し流される可能性はある。
そうしたら、色々と大変だ。
なるべく足早に、間隔を開けてデブリ地帯を抜ける。
その後は片足シールで。
最初、左足を滑降スタイルにしていたが、どうにもうまく乗れず、筋肉酷使。
途中で右足を滑降スタイルにしてみたら、うまく片足重心が出来て、疲れずに片足シールを活用することが出来た。
なんとなく、自分自身の骨盤の歪みを実感してしまった気分。
横滑りの向きとかターンの向きとかに得て不得手があるのは、骨盤の歪みやお尻の筋肉の硬さが影響しているようだ。
あえて苦手な左足重心の片足シールをやって、矯正すればスキーのクセも治るんじゃないかと思った。かなりしんどそうだが、一理ありそうなので念頭には入れておきたい。
17:00除雪終了点無事帰着。
行動時間11時間越えという長丁場だったが、無事に御神楽岳の山頂へ達することが出来た。
厳冬期の会越国境を歩けたこと、これは私の中でも嬉しい出来事だ。
スキーは滑走だけではなく、山登りの道具としても優秀だ。
今回の山行では自分の思い描く「山スキー」の1つのスタイルを実現することが出来たと思う。
滑りを楽しむ山スキーも大好きだが、こんな形の「山スキー」も、これからも続けていきたい。
↓夏と冬の御神楽岳の比較写真。
8月と2月の御神楽岳。
狙った訳ではないけど同じアングルの写真が残ってた。
まるで雰囲気が違う❗️😆 pic.twitter.com/kimiIdzUbp— Waka (@3776_yamanchu) February 7, 2021
【おすすめご飯処】
中国料理 桃園楼(11:00〜14:00/17:00〜20:30)
〒959-4402 新潟県東蒲原郡阿賀町津川3469
五目あんかけ焼きそば750円をオーダー。
あんかけ焼きそばは、レシピとしても普通に旨い料理で、自宅でもたまに作っている。
家で自分で作る料理を外食で注文することは滅多に無いのだが、珍しく注文した。
あんかけは文句なしにgood。なにより焼きそばがgreat。
麺の細さ、おこげのつき具合が絶妙。あんかけが麺にしっかり絡みつき、食べ応え十分。
あんかけのみならず、何食べても美味しいと思うのでぜひ立ち寄ってみて欲しい。
※普通にオーダーしても量が多いので少食の方は注意。大盛はかなりボリューミーなので覚悟しておいた方が良い。