無雪期縦走南アルプス深南部

六呂場山 〜 不動岳 周回 初冬の深南部で女子会

無雪期縦走
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日 時 2020年12月5日(土)〜6日(日)

山 域 南アルプス深南部

目 的 周回登山

行 程
12月4日(金)前日
水窪ダムにて仮眠

12月5日(土)一日目
6:55戸中山林道ゲートー8:55標高点1,412mー9:30矢筈山ー10:50ジャンクションー11:30六呂場峠ー12:00六呂場山ー13:05標高点1,799mー13:15昼寝13:55ー14:55鹿ノ平

12月6日(日)二日目
6:30鹿ノ平ー7:10不動岳(北側の展望所寄り道)7:30ー8:15鹿ノ平(二度寝)10:45ー11:25鎌崩ノ頭(鎌崩見物)11:45ー12:10標高点1,863mー12:50標高点1,424mー13:50不動岳登山口ー14:20丸盆岳登山口ー15:45戸中山林道ゲート

人 数 3人

天 気 両日ともに晴れ

2020年12月 過去の天気図 気象庁

南アルプス深南部の山で最も好きな山は「不動岳」だ。
私が初めての深南部で登ったのは不動岳で、当時の記憶はとても印象深く刻まれている。
1年前に2度目の不動岳へ登った時も、美しい景色を見せてくれた。
「やっぱり良い山だなぁ」と感じてしまうのだ。

先々週、寸又峡から沢口山〜黒法師岳を周回した。
その時に不動岳を眺めて、「今年も登りたい」と思った。

1人で行くくらいなら、誰か深南部の魅力を知って欲しい人と行きたいなぁと薄ら考えていたら、良いメンバーを思いついた。

今年、会越の室谷川で出会ったM氏(Mちゃん)。
この前歩いた初冬の飯豊で出会ったKちゃんこと、カッキー。

この2人なら、きっと深南部を気に入ってくれそうだ。
早速お声がけしたところ、「行く!」という返事をいただいたので、女子3人、南アルプス深南部で「女子会」を開催することとなった。

前日の夜

M氏と合流していざ出発。(カッキーは居住地が離れているので、水窪で合流。)
東京から不動岳へ向かうには、東名高速から向かうのが早いが、既に少しアクシデント。
通過する予定の道路、浜松市の国道152号が全面通行止めになっているようだ。
迂回をしなければいけないが、三遠南信自動車道を利用してぐるっと大回りする必要がある。

地図アプリでは、私たちの集合場所から仮眠予定場所の「水窪ダム」まで約340km。所要時間5h40mを叩き出していた。

やっとこさ愛知県の鳳来峡ICで有料道路を降りる。
ファミリーマート新城名号店へ立ち寄るも、なんと営業時間外だった。

この時点で不穏な予感が・・・

Googleマップでよく調べると、営業時間が6:00〜23:00となっている。「コンビニは24時間営業」という先入観に囚われてしまい、ついこの情報を見落としていた。

結局、片道7km寄り道をしてファミリーマート北設楽東栄町店へ。
こちらは24時間営業をしており、無事に食料を購入することができた。

水窪ダムまで向かい到着したのは日付をこえて午前2時。
東京からなんだかんだで6時間もかかってしまった。
カッキーも同じタイミングで到着し、無事にメンバー全員が合流。

1日目:戸中山林道〜六呂場山〜鹿ノ平

水窪ダムでしばらく仮眠をした後、6時過ぎに戸中川林道へ向かう。
準備を済ませて6:55登山開始。

今回は、1泊2日の行程。
登山道から沢へ降れば水の補給は出来るが、それはそれで手間がかかる。
多少の水を担いでも負荷はそれほど変わらない。
今回は各々、行動水の他に2ℓ程度担いで行くことにした。

ゲートを越え、すぐに橋から戸中川を渡る。程なくして尾根の取り付きに到着。
水場の取水場へ繋がる顕著な踏み跡をアテにして登り、途中からは尾根を直登していく。
先頭はM氏。尾根はなかなかの急登だが、良いペースで登っていく。
カッキーもザックでっかいくせにスタスタ歩いている。
やっぱこの2人、体力あるわ・・・。

カッコ良い相棒を見つけてご満悦のM氏。

あれこれとおしゃべりしながら、気持ちはのんびりと進む。
季節はすっかり冬だ。シンと静まりかえった樹林帯の中。今は小鳥のさえずりも聞こえない。

矢筈山山頂(M氏撮影)

9:30、程なくして矢筈山山頂に到着。

矢筈山を越えてからは、しばらくなだらかな尾根が続く。

立派な松ぼっくりがそこかしこに(M氏撮影)
黒沢山が雲の中にちらり。

朝一の空は曇っていたが、次第に青空が垣間見えるようになってきた。

倒木を越えてゆく。

広い尾根を、好きなように歩いていく。
巨大な倒木をいくつも越えていく。

10:50黒沢山とのジャンクション到着。
ピークは北風があたりやや寒い。お菓子を食べて小休止。

六呂場山までは、痩せ尾根のアップダウンが続く。

相変わらずひょいひょい歩いてゆく2人。

「人をダメにする木」

12:00、六呂場山到着。
山頂には、「耳目は欺かない判断が欺くのだ」の標識。
誰が取り付けたのか知らないが、良い言葉だ。

次第にクマザサが現れる。

標高点1,799m地点を少し過ぎたあたりでM氏が「眠い。」の一言。
現在13時過ぎ、時間もだいぶ余裕があるので少し休憩していくことにした。

早速クマザサの海に飛び込んだM氏はすぐにスヤスヤと寝息を立て始めた。
カッキーもしばらくぼんやりしていたが、M氏と同様夢の中へ。

スヤスヤ眠る2人。

私もしばらくかりんとうをボリボリ食べていたが、2人にならって入眠。
ちょうど北風が遮断されており、快晴無風。
ポカポカと暖かく、とても心地が良い。

本日のかりんとう

14時前に、ボチボチ2人を起こす。
M氏が、満足げな表情で「休憩の5分間とかにウトウト眠るのってまじ最高だよね」と言ってきた。
実際のところ、5分なんてものではなく40分間も昼寝をしていた訳だが。
さすが寝師。今回もまた1人、未来時間へのワープに成功したようだ。

M氏撮影

14:55、いよいよ鹿の平の一角に到着。

そこそこ強風。
広々としたササッパラには私たち以外誰もいない。

カッキー撮影

早々にテントを幕営し、中へ潜り込む。
今回は4人用テントを持ってきたので、室内は広々。

そういえば、「鹿の平」の標識を探したが見当たらなかった。
誰かが勘違いして焚き火にくべてしまったのだろうか?

寒くてあまり外に出る気にならないので、少し早いがおっ始める。
カッキーの背負っていたデカザックから案の定色々と食料が出てきた。

女子っぽく「自撮り」。

M氏とカッキー、片足を高々と持ち上げておしゃれポーズ(?)を決め込む。

赤く染まる鹿ノ平

16:30頃、日没を見に外へ出てみた。
山でのこの時間が大好き。

大無間山と後ろに富士山。

いつの間にか、空には雲ひとつない。
キリッとした深南部の空気を思い切り吸い込む。
グラデーションに染まる空をぼんやり眺める。
静かだ。やっぱりここは良い場所だ。
M氏とカッキーも喜んでくれたようで良かった。

サミーサミーと騒ぎながら駆けるM氏。

風が強く寒いので、日没を見守った後は早々にテントに駆け戻る。

キムチ鍋

夕飯は、ど定番のキムチ鍋をみんなでつつく。
夜も引き続き女子会トーク。
「キャッキャ、ウフフ」しながら色々な話で盛り上がった。

明日の起床予定時刻は5:20。

私はうっかり充電器を忘れてしまった。
節電の為スマホの電源を落としていたので、M氏に「明日の目覚ましお願いね。」と声をかけた。

寝袋に潜り込んだ後も、しばらく女子トークが盛り上がったが、そのうち眠ってしまった。

2日目:鹿ノ平〜不動岳〜鎌崩尾根〜戸中山林道

私はいつも、寝袋の口を窄めて眠っているので、視界は真っ暗だ。
隣でカッキーが「あれ、なんか明るくない?」と言う声で目が覚めた。

起きてみると、確かに明るい。
時間を確認すると、6時過ぎ。
外の様子をみると、既に空が赤く染まりつつあった!

結局、昨日は誰一人として目覚ましをセットすることがなくスヤスヤ眠ってしまったようだ。
何だ、このグダグダ。笑
カッキーが起きてくれてラッキーだった。
(下手したら昼過ぎまで目覚めなかった可能性もあった・・・。)

とりあえず、朝飯前に不動岳をピストンすることにした。

歩いている途中で、太陽が顔を出した。

太陽に照らされて稜線が赤く染まっていく。

美しい。
二人もご満悦の様子。

7:10、不動岳山頂到着。
山頂はやや風が強い。

樹氷を見つめるM氏。

山頂付近には氷。おそらく樹氷の残骸だ。
樹氷をジーと見つめていたM氏。この後ボリボリと食べ始めた。

南アルプスの山々
黒沢山、中ノ尾根山、鶏冠山、池口岳

北側の尾根を少し降ると、木々がなくなり目の前にパッと展望が開けた。
南アルプスの山々が目前に広がる。

3人で記念撮影

しばらく景色を堪能し、往路を戻る。

大無間山、富士山の眺望も。
丸盆岳、黒法師岳、バラ谷の頭を眼前に見ながら歩く(M氏撮影)

8時過ぎに、鹿の平まで戻ってきた。
テントまであと数メートルのところで、M氏が笹の中にゴロンと転がる。
「気持ちぃ〜!ポカポカ〜!」と心地良さそうな表情。
カッキーと私も真似してゴロン。

今日の行程は元々鎌崩尾根から下降して帰るのみだったが、2人のペースが早いので、時間があったら丸盆岳経由での下山も考えていた。

寝っ転がる2人を見て予定は完全に決まった。
「今日はゆっくりしてこう!で、最短コースで下山しよう。笑」

「オッケー!」2人とも大賛成だった。

笹の中で寝転がる(カッキー撮影)
芋けんぴを皆で貪り食う

カッキーが、おもむろに芋けんぴを取り出した。
「食べていいよ。」という言葉に私とM氏は飛びつく。
ボリボリと、芋けんぴを食べる手が止まらない。

メンバー全員、お菓子の趣味が同じだなんて、最高すぎる。

その後、やっとこさテントに戻り、改めて朝食。

M氏の持ってきた肉を皆でつまむ。

M氏、昨晩残ったビールを朝っぱらから飲む。
カッキーは紅茶をすすりながら、朝食は各々食べた。

時間は9:30。
鹿ノ平から駐車地点までは大体5時間くらいかかる見込みだ。
遅くても11時前には出発するよと伝えて、あとはひたすらのんびり過ごすこととした。

全員二度寝。

とっ散らかったテントの中で、二度寝。

10時過ぎ、皆を起こし、そろそろ帰る支度するかと声をかける。
私が、「とりあえずお湯沸かしてなんか飲む?」と提案したところM氏が「いよいよ帰る気力が無くなりそうだから、いいよ。」と珍しく断った。
M氏がついにまともになった。

鹿の平とお別れ

10:45、いよいよ鹿ノ平、不動岳に別れを告げる。
名残惜しいが、今日は流石に下山しなければいけない。

柔らかなクマザサを掻き分けて、進んでいく。

次第に遠ざかる不動岳、南アルプスの山々。
さようなら・・・。

記念撮影

帰り際、鎌崩岳を越えて、鎌崩方面に少し寄り道。
丸盆岳、黒法師岳、バラ谷の頭がでっかく見えた。

11:45、いよいよ尾根の下降に取り掛かる。

快適なクマザサを降っていくと、次第に樹林帯に入っていく。
右手をみると、突然の人工物。
よく目を凝らすと、トラバースするように昔の作業林道が伸びているのも見えた。
所々、崩落しており、とても通れそうな雰囲気ではないが、おそらく「上西第三歩道」と呼ばれているものだろう。
この人工物は、林道の土砂崩れ防止措置として昔に作られたものだろうか。

ここ南アルプス深南部は、過去に林業が発展していた。
地理的には山深い場所ではあるが、実際に足を踏み入れると、植林だったり、林道がそこかしこに伸びていたり、人の入っている痕跡が強く残されている。

これもまた、「南アルプス深南部らしさ」の1つだと思っている。
山奥なのに人臭い。なんとも不思議な場所だ。

もし仮に林業が発展していなくて、作業道も吊り橋もあまり作られていなかったとしたら、それこそ深南部は魔境の中の魔境だったかもしれない。
そうなっていたら、きっと深南部は本当に立ち入るのが難しい場所になっていたかもしれない。

高度を落としていくと、植林帯に差し掛かる。
足元には切り立てホヤホヤだと思われる倒木が。

さらに高度を下げると、いまだかつてない倒木のオンパレードに差し掛かった。
やはり最近伐採されたようで、切り倒された木々があちこち転がっている。
「伐採地」の通過という、初めての経験をさせてもらった。

なかなかしんどい。
ここら辺から、登山道がわからなくなった。
方角を見定めて、木々を越えていく。

宙に浮いた赤テープ。。。
登山者の事はきっとお構いなしなのだろう。

やや苦戦して、やっと伐採地を抜けた。
こちらには、綺麗に木の柵(?)が作られていた。
あとは登山口に向かって葛折りに斜面を降るだけ。

13:50不動岳登山口。
長い長い林道を歩き15:45、駐車スペース無事帰着。

今回は女子3人での山歩きだった。
年の近い女子だけで歩く山歩きは私にとって初めての経験だ。
山の趣味があう、歳の近い同性の山仲間が周りにいればなとずっと考えていたが、20代に登山自体が流行っていないのか、今まで一人も出会うことがなかった。
今年出会ったこの2人は、私にとって、貴重でずっと心待ちにしていた存在だ。
本当にありがたい。

今年も信頼のおける仲間たちと、満足のいく山歩きがたくさん出来た。
様々な繋がり、出会いに感謝したい。

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