2026年02月21日(土) [日帰り]
晴れ
メンバー : 1人+1匹(Waka さなし)
山行記録
南魚沼市の里山「桂山」へ。
桂山は標高876mの小さな里山だが、地形が険しくコース選びに悩まされる。
地形図とにらめっこして、三国川沿いの電波塔からスタートしてみることにした。
取り付きは急で場所が限られるが、雪がついている部分を選んで登ったら割と楽に登ることができた。杉林の中を尾根に向けて歩いていく。

取り付きが少し急なだけで、山中に入ってしまえば良い感じに歩いて行ける。
さなしはあちこち走り回り嬉しそうだ。
なんの悪場もなく、標高650mほどのところまで登ってきたら、ヤセ尾根に鎮座する大岩に阻まれる。さなしの足が止まった。
右巻きも崖で、左巻きも急なルンゼになっている。大岩の付け根は雪解けでシュルンドのようになっているが、どうにか積雪があるおかげで大岩によじ登れそうだ。まずさなしを抱えて大岩の上にあげ、続いて私もワカンを履いたまま上へあがる。
大岩の上もヤセ尾根になっていたが、慎重に進めば大丈夫そうだ。
と、さなしが先に進み始めるが、雪の段差が上がれなくてジャンプした勢いで大岩の裏に1mほど落ちてしまった。
さなしを救出しに行くために、私は再び大岩を下って、ワカンからアイゼンに換装・ピッケルを持って、左巻きに入る。
さなしと無事に合流できた。良い感じのバンドにすっぽりはまっていた。
ここからの直上は距離が近いが傾斜がかなり急なのでもう少しトラバースしてみることにした。

5-6mくらい進むと、雪と藪のミックス斜面が現れて、ここも少し急ではあるが上がれそうだ。
しかしさなしにとってはここも大きな段差で、後に続こうとしても上がれない。どうにか私のところにこようと、ぴょんぴょんしており「待って」といってもこちらに来ようとしており、そしてついに着地に失敗して真後ろのルンゼへ転がり落ちてしまった。
「キャンキャン!」と鳴きながらゴロゴロとすごいスピードで滑落してゆくさなし。
「さなし!さなし!」と叫ぶ。止まってくれと念じてもなかなか止まってくれず、姿が小さくなってからようやく止まってくれた。(後でログを確認したら15mくらい滑落したようだ。)
どうしようという気持ちとごめんという気持ちがごちゃまぜになって心臓がバクバクいっている。
さなしは、即座にルンゼを駆け上がり私のもとへ戻ってこようとしていた。
わたしはさなしに「そこで待ってて!」と声をかけて、ルンゼのすぐ隣のちょっとばかし木が生えているラインからクライムダウンにとりかかる。
慎重に降りている間も、さなしがルンゼを駆け上がっている。上のほうまで上がってもそのあとの雪壁で滑ってまた同じように10mくらい滑落している。
じっとしていて!という声も届かずに何度も何度も滑落する姿に胸が締め付けられた。
ようやく、傾斜が少し緩んだところまで降りてきた。最後の最後でさなしはまた滑落して私のところに合流した。
本当に申し訳なくてさなしに何度も「ごめんね。」という。
外見では怪我している様子はなくとりあえずホッとした。
そして、ここからどうしようという気持ちになった。
今日は軽いハイキングのつもりだったのでロープなんてのは一切持っていない。さなしとどう安全に帰ろうか。
さらに下って、傾斜がゆるんだところからトラバースして下山しようかとも思ったが、またさなしが滑落する可能性があるし、さらにハマる可能性もある。
上部は急だがすぐそこに尾根が見えている。さなしを抱えて登り返すのが最善だと思った。さなしはまだ8キロくらいだから大丈夫なはず。
意を決してさなしを左脇に抱えて、ルンゼを登ってゆく。右手はダガーポジションで、左はさなし自身を雪に押し付け自ら爪をたててもらう。1つ1つ慎重に。
さなしを落とさないように気をつけてようやく尾根の上まで戻ってきた。
ここまで戻れば安心だ。
山頂まで後少しだし、時間もあるが、ここで引き返すことにした。
今回の一番の反省点は、さなしが自分自身でいけないところを私が介助してしまったことだろう。
さなし自身は確かに、「これ以上進めない」と判断していたのだ。足が立ち止まった時点で引き返すべきだったし、もし進まざるをえないなら、人間と同じようにハーネスやロープでビレイするべきだった。
下山中のさなしは、ニコニコ楽しそうに元気よく走っていた。

さなしが無事でよかった。もう二度と同じ過ちをおかさないようにしたい。
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