2024/3/2(土) 5時間00分
小川集落 (9:25) – Co1,135 (13:00) – 小川集落 (14:25)
越後のパイオニアの1人であるmt-samさんとお仲間のrikaさん、いつもお馴染みKさんの計4名で高倉山を目指すことに。
久々に土曜日の山行なので、人のいない静かな山へ行きたい…。
samさんの提案で高倉山へ行ってみたら、取り付きに車は一台もなく、今日は貸切の予感。
しばらく林道を歩いてゆき、堰堤脇から尾根へ取り付いてゆく。絶賛降雪中で、ラッセルはスネくらい。
rikaさんはなんとスキー1年目らしい。山スキーをやりたくてスキーを始めたそうだ。元々トレイルランナーなので、ハイクアップは快調だ。
尾根の取り付きは急登の藪尾根。時には木を引っつかんで無理やり身体を持ち上げる。rikaさん、スキー初年度から藪スキーとは難儀である。もうちょっと優しい山スキーもあるだろうに、パートナーがsamさんだから仕方ないのか。笑
samさんに連れ回されてだいぶ鍛えられたのか、薮登りは大して苦戦する様子もなく流石でした…。
尾根に乗り上げたら急斜面から解放されほっと一息できたが、しばらく藪を右に左に避けながらのハイクアップが続く。
降雪の中、湿雪の地味に重いラッセル。
プローブを挿して確認したところ、ざっくりと新雪の積雪深は50cmでその下が融解凍結層、総積雪深は150cm程。
尾根が緩くなり余裕ができたので、rikaさんやsamさんとワイワイ話しながら進んでゆく。
雪の中、展望皆無だが、私たちの気分は明るい。
rikaさんが、ちっちゃな雪庇を見て、「雪庇だ!!!初めて見た!!!」と大喜びしていたのにほっこりした。笑
Co900mあたりから尾根が広くなり、魅惑のブナ林が続く。メロウで滑るに良さそうだ!
Co950mを上がった辺りから、積雪にちょっと違和感。下支えのない局所的な地形では雪がスパッと切れるようになってきた。ツリーホールの上とか、ややノール地形になっている急斜面とかでジグを切ってトレースをつけた時とか。
雪が不安定のご様子。変な地形は避けて緩やかに高度を上げてゆく。いよいよ標高差50m、山頂まであと僅かのところ。
突如として隣の斜面がドバーッと雪崩れていった。奥行きがあり全容が見通せないが、サイズ1か1.5あたりだろうか。雪庇の直下から切れており、触れていないので自然発生だろう。
雪崩た斜面は地形図上は尾根だが、沢地形?みたいな感じで、下部には陥没部があり急激に斜度が変化している。
とりあえずみんな無事で良かった。サイズが小さいとはいえ、重い雪なので埋まったらひとたまりもないだろう。
間隔を空けて、お互いフォールラインに入らないように、残りのやや急な尾根を登りきった。
山頂は直線距離にして100m程だが、ここから痩せ尾根を通過しなくてはいけない。今日は積雪が不安定だ。万が一雪庇ごと崩落して滑落→雪崩誘発なんてなったら最悪なので、安全第一でここで引き返すこととした。
いよいよお楽しみの滑降。最初は沢滑りたい!って話が出ていたが、自然発生でこのレベルの雪崩は、ちと危険を感じたので往路を戻ることにする。
支度を済ませていざ滑降。
お楽しみのブナ林は雪が深いが板は滑り楽しい!
途中で気になったので積雪観察の時間を設けていただき、残りの斜面も楽しむ。
あっという間に藪パートまで戻ってきた。
しばらくは、藪の隙間を騙し騙し滑り降りる。
このまま登りに忠実に滑降すると激藪に阻まれて難儀しそうだ。どうする?となって、ここでsamさんが野生の感を頼りに先行してゆく。
私、Kさん、rikaさんは、「samさん本当にこっち?!」とハラハラドキドキだったが、絶妙に密藪を回避し、最後はゆるーく楽しい沢滑降!!
samさん、ナイスルーファイでした!!さすが、越後のマイナー山を歩き回る岳人です。
14:25駐車地点無事下山。
【山レコの記録はこちら】
【雪崩MEMO】
山中でコンプレッションテストをしたところ、30cm↓、45cm↓がそれぞれ破断。
45cm↓の破断面はこしまり雪(多分)
50cm↓の融解凍結層の結合は悪くなさそう。(テストで反応せず)
里奈さんの観察データが当日の積雪コンディションと近そう。
(時間のない中で、必要事項をピックアップして調べるのが結構大変。もっと経験を積んでいきたいです。)
その後、スキー滑降中も、下支えのない地形において、破断面40cm程のサイズ1雪崩を誘発。
13:00 頃発生
— Waka (@3776_yamanchu) March 2, 2024
南魚沼市 高倉山 南東斜面Co1,130m
ウィンドスラブSize1
自然発生(雪庇直下)#nadare2024 pic.twitter.com/PaYlhtY0Cu
同日に発生した雪崩事故↓