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ガイド記録PH山歩き丹沢・富士山周辺

雪頭ヶ岳〜鬼ヶ岳〜王岳 登山ツアー ガイド記録

ガイド記録

2024/4/14(日)

富士五湖のうちの1つ、西湖の北側に位置する山々を日帰り縦走してきました。

十二ヶ岳はスリリングな鎖場・岩場が続く山として有名ですが、さらにその西、雪頭ヶ岳〜鬼ヶ岳〜王岳の縦走路も痩せ尾根、富士の展望が見事な名ルートです。

今回の行程は一般的なコースタイムが7時間と、少し長丁場なので集合は早めの7:30とさせていただきました。

朝一はスッキリ涼しくて少し肌寒いくらいでしたが、歩き始めると次第に暑くなってきました。
熱中症の危険もあるので、こまめに水分補給しながら登ります。木々はまだ冬の姿。日差しを遮るものがなく、もはや初夏!
雪頭ヶ岳までの登山道は割と歩きやすく、のんびりと高度を上げてゆきます。

樹林の奥に見える富士山が後ろから私たちを見守ってくれています。今日は山腹に霧がかかっていて、いまいちはっきり見えません…。霧が晴れてくれることを祈ります。

ひと登りして、雪頭ヶ岳直下の展望広場に到着!

目前には富士山と、西湖、河口湖、山中湖の展望が見渡せます。相変わらず富士山には霧がかかったまま。どうやら原因の霧は山中湖から湧き上がっているよう…。

富士山にかかる煙

ってよく見たら「あれ霧じゃなくて煙じゃない?」という話になり皆でザワザワ。
確かに、なんか黒い…。見れば見るほど、煙です。もしかしたら野焼きのイベントと当たってしまったのかも。運が良いのか、悪いのか。煙がかかっている富士山も貴重かな?

鎖場・岩場をひと登りしたら雪頭ヶ岳に到着!ご近所に節刀ヶ岳という同じ読みのピークがありますが、ここは「雪頭」ヶ岳です。

「雪」と名のつく山は個人的に好みです。甲府に「淡雪山」という山があって、ここもまた良いんですよね。「雪」の山は大体どこも名峰という持論。笑

ちょっとしたロープ場
山頂は少し狭いです

しばらく景色を堪能し、お次は鬼ヶ岳へ向かいます。
名物のハシゴを登ったら、山頂はすぐそこです。

鬼ヶ岳は大賑わい!休憩するスペースが無いので、ささっと記念撮影、南アルプスの展望を楽しみます。

山頂!
南アルプスの展望ずらり

ここからいよいよ王岳へ向けて縦走開始です。

鬼ヶ岳のくだりはザレザレの急勾配です。いよいよ御坂山塊らしい雰囲気になってまいりました。気を抜かずに慎重に歩きます。

左を向けば、いつでも美しい富士山がこちらを見守ってくれていて絶景。いつの間にやら煙は晴れて展望バッチリです。

富士山と大室山が見えますね

細尾根が続き、なかなか休憩適地がありませんが、要所要所に富士山の展望ポイントがあります!
それなりのアップダウンがあるものの、楽しい尾根歩きで快適です♪

鍵掛峠を過ぎて、途中のピークで昼ごはんをいただき、さらに進みます。結構歩いたつもりですが、まだまだ長い…!

そして、いよいよ最後のピーク王岳へ登頂!

王岳 登頂です。

山梨百名山&甲府名山に選定されているピーク。ここでもどっぷり富士山の展望を楽しみました。

終始良いお天気で素晴らしかったです!小休止ののち、名残惜しいですが下山です。

葛折に尾根を降り、あとは沢筋の登山道を歩いてゆきます。
ゴロゴロと小さな小石が多く、少しだけ歩きづらい登山道。最後まで油断せずに!

カモシカさんに遭遇!

16:00頃、駐車場に無事下山です。

皆で、朝霧高原の牛乳で作られたソフトクリームをいただきました。
いつ食べても美味しい。私の大好物です♪

距離はそこまで長くないものの、標高差がありハードなコースでした。
みなさん、軽快に歩かれておりお見事でした。

今日はご参加くださりありがとうございました!

【笹の謎…】
王岳からいやしの里根場へ続く登山道、山頂直下には笹が生えています。私が初めて歩いた6年前は青々とした笹が印象的な登山道で、笹で滑りやすくて歩きづらい「笹藪こぎ!」という印象がありました。
ところが、今はその笹が全て枯れ果て、非常に歩きやすくなっておりびっくり。

おそらく、笹の世代交代のタイミングだったのかなーと思ってます。
笹は人生に一度だけ、繁殖するといわれています。
そのタイミングは、60年〜120年にたった1度きり。地下茎で繋がっているため、周辺一帯の笹が一斉に開花し、その後結実、枯死してしまいます。

王岳の笹たちは、この数年の間に開花して枯れてしまったのかな?と勝手に予想しました。今回歩いたとき、枯れた笹の根元には小さな笹がちらほら生えているのも見えました。

笹の貴重な世代交代のタイミングを見逃してしまったので、ちょっと悔しい気持ちです。

山でよく見かける「笹」ですが、もし花が咲いていたり、実がついていたら、それは数十年に一度の貴重な光景なのです。今後山歩きする際はぜひ気にしてみてください!

【野焼きについて】
地元ニュースを調べましたら、14日は本当に野焼きを実施していたそうです。
陸上自衛隊の演習場にて、国有地を利用する権利や「入会権」を主張するために、富士吉田市、山中湖村、忍野村の住民たちが毎年行っている「火入れ」という儀式だそうです。

今回はコロナ明け6年ぶりに盛大に実施できたのこと。
遠くからでも分かる、モクモクの煙、これで納得です。◎

土地利用権主張する野焼き「火入れ」 陸上自衛隊演習場など|NHK 山梨県のニュース
【NHK】富士山のふもとにある陸上自衛隊の演習場などで14日、地元の人たちが土地を利用する権利を主張するために続けてきた「火入れ」と呼ばれる野焼きを…
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