2022年9月7日から10日にかけて、北アルプスの折立〜室堂間を歩いてきた。
道中あちこちにホシガラスの姿を目撃。中には大きなハイマツの実を加えて飛び立つ姿も。
彼らの好物はハイマツ。あんなに一生懸命運んで一体どこで食べているの?と疑問に思っていたが、今回ようやく解決した。
登山道中あちこちに散乱しているハイマツの実。誰が教えてくれた訳でもないが、なんとなく直感で、「これはホシガラスがやったに違いないな!」と思った。
調べてみたらやっぱりそうだった。彼らはハイマツの実をその場では食べず、自分の好きな場所まで運んで食べるようだ。(参考 : 森林総合研究所 – ホシガラスの食事)
よーく見てみると、中にある実がほじくり出されている。
残骸に残された実を1粒食べてみた。味は特に無くて美味しくなかった。笑
ホシガラスはこの他、越冬に備えてハイマツの実を決まった場所に保管する貯食行為を行う。保管した実は後々食べるが、中には保管場所を忘れてしまうことがあるようだ。
そうして忘れてしまった場所からハイマツが芽吹き、森が創られてゆく。
ハイマツは自力で種子を飛ばすことができないので、ホシガラスに生育をかなり助けられている。これは日本だけでなく世界中に生息する全ホシガラスの習性で、彼らは世界中で「森づくりの達人」として活躍している。
私はこの話をいつかのNHK番組を見て知った。以降、ハイマツ帯に入るとどうにも美味しそうなハイマツの実を探してしまうし、ホシガラスを見つけるととっても愛おしく感じるようになった。
今回もホシガラスの食卓を発見することが出来て嬉しくなった。
オススメ番組 : ワイルドライフ「北アルプスの四季 ホシガラスが雲上の森を作った!」
参考 : 森と水の郷あきた – ホシガラス
※「森と水の郷あきた」は他にもキノコや樹木、高山植物など、山の植物や生き物について分かりやすい文章と写真で解説している。個人的にお気に入りのサイトです。気になる方はぜひ色々見てみてください!(森と水の郷あきた – トップページ)