2024年7月から、新しくヤギを飼い始めた。
肉用でも乳用でもなく、愛玩用だ。強いていうなら除草用(笑)?
子ヤギのソラ
2024年7月に、Xでヤギの里親募集の投稿を見つけた。
“2024年2月生まれの男の子。去勢済み”
夫と話し合い、引き取ることにした。
引き取りに
2024年7月8日
飼い主さんは浜松に住んでいるので、新潟から片道6時間かけて向かう。
生まれてまだ5ヶ月目の子ヤギは、黒いお母さんヤギの後をずっとついていく。私たちの車に乗せるときは、何かを予感したのか、大きな声で鳴いていた。無理やり連れてくるようで、とても申し訳なくなった。
飼い主さんが「お母さんヤギも持ってくー?」
と言っていたが、まさか冗談だよなと思い遠慮した。
子ヤギは車に乗ると大人しくなった。
夜の23時頃、新潟の家に帰宅。長旅で疲れさせちゃったかも。
あらかじめ用意しておいた寝床に子ヤギを連れて行った。
夫と相談して、ヤギの名前は「ソラ」と名付けた。
寂しがり
翌朝、ヤギの大きな鳴き声で目が覚めた。
私たちが撫でている間は鳴き止むが、家に戻るとまた大きな声で鳴き出す。
ヤギは本来群れで生活する動物なので、一匹だと寂しくて鳴いてしまうそうだ。
この子は元々お母さんが大好きな甘えん坊だから、なおさら寂しいのかもしれない。
お散歩に連れて行く。犬の散歩ならぬ、ヤギの散歩だ。
あっちこちで道草を食って、ほとんど歩けなかった。
最初は警戒していたニワトリたちも、すっかり慣れて気にしないようになった。ニワトリたちに構って貰えば、寂しさも紛れるかな?と思ったが、そうはいかず。
新潟に来て2週間経ったが、寂しさは消えないのか大声で鳴いている。
来た当初はか細い高い声で鳴いていたのに、鳴き過ぎて喉がやられたのかガラガラ声になっていた。
どうしようもなくなり、元飼い主さんに相談すると、もう1匹お母さんヤギも引き取る?と話してくれた。あの日冗談で言われたことが、まさか本当になるとは…。もうそれしか方法が無い気がする。
正直、私たちも考えが甘く、まさか1匹飼いでここまで寂しい思いをさせてしまうとは考えていなかった。2匹目は想定していなかったが、お言葉に甘えてお母さんヤギを引き取りに行くことにした。
母ヤギ、クロもやってくる
2024年7月22日
私はガイドの仕事があったので、夫が飼い主さんとやり取りしてくれ、浜松へ行ってくれた。
LINEで写真が送られてきた。
あの日、見たお母さんヤギが本当に車に乗っている(笑)!
翌日、私もガイドから帰宅し、お母さんヤギとご対面。
「ン〜メェッ!」
と、いかにもお母さんらしい鳴き声で、ちょっと可笑しくなってしまった。
お母さんヤギには「クロ」という名前があるので、そのまま呼ぶことにした。
引き取るときに飼い主さんの娘さん(中学生)が「クロちゃん、お腹大きくなってきたね!いつ子ども生まれるかな?」と言っていたらしい。飼い主さんは「え〜?いないでしょ〜。」と笑っていたそうだが。
まさか…ね?
2匹のヤギ
ソラは、クロが来てから大人しくなった。ガラガラ声は次第に治っていったが…、代わりにうるさいのはクロだった。
何かとメーメー鳴いて、おそらくエサを所望しているようだ。
元飼い主さんは「クロは、ほとんど鳴かないおとなしいヤギだよ。」と言っていたそうだが、全く話が違う(笑)。
それでも、私も夫も次第にヤギたちに慣れてきた。全方位のご近所さんが畑の野菜や、刈り取った雑草をやりに来てくれるのでありがたい限りだ。
学校終わりの子どもたちが、ヤギを見にくるようになった。
家の裏庭に杭を打って、昼間はそこにリードを繋いで自由に雑草を食べられるようにした。
クロとソラの距離が近すぎると、お互いのリードが絡まって身動きとれなくなるので、程よく距離を離している。
たまに2匹をお散歩へ連れてゆく。ヤギは本来散歩は必要ないが、私自身の気晴らしも兼ねている。
ヤギ2匹だと引っ張る力が強く、ぐいぐい歩かされる。まるで猛獣のよう(笑)。
散歩は1人だと収拾がつかなくなるので、必ず夫と一緒に行く。
モカちゃん誕生
クロのお腹が次第に大きくなってきて、ご近所さんたちが「クロちゃん、お腹大きくなってきたね〜。」と口々に言うようになっていた。
あの日、元飼い主さんの娘さんが言っていたことが本当になりそうだ。同時に、子どもって動物のことを良く観察しているなぁととても感心した。
11/10、朝ご飯を食べていたら尋常でないクロの鳴き声が聞こえてきた。
夫が様子を見に行って、そして言った。
「わか、生まれる!」
出産という一大イベントが、突然始まった。
慌ててネットで調べるが、結局人間の私たちには見守ることしかできなかった。
産まれた子やぎはマダラ模様。クロが甲斐甲斐しく世話をしている様子を見て一安心。
「ティラミスみたいな柄だね〜。」
夫が言った。名前はティラミス、ではなくモカにした。呼びやすくて良い名前だと思う。
出産の動画はこちら↓
当初は、産まれた子やぎは里親を募集するつもりだったが、モカがあまりに可愛いので、他所へはとてもじゃないが渡せないと思った。
クロは、モカが産まれてから驚くほど鳴かなくなった。夏にメーメー鳴いていたのは、妊娠しているからたくさんご飯を食べたかっただけなのかもしれない。
今、大声で鳴くときといえば、モカが柵の隙間から脱走してクロの視界から見えなくなった時くらいだろう。
ヤギーズ
我が家のヤギーズは、3匹となった。ここまできたら1匹も3匹もあんまり変わらない。
来年2月には私の子ども(人間です。)も産まれる予定で、ますます賑やかになりそうだ。
子育ての様子は、クロを見て少しは勉強させてもらっているし、お母さんが構ってくれなくて、やきもちを焼くお兄ちゃんヤギの気持ちも人の子のようだと思った。
ヤギ3匹、ニワトリ7匹、インコ1匹、それと夫と今後も楽しく暮らしていきたい。
飼育の届出について
ヤギやニワトリは法律上は家畜として扱われるため、愛玩目的で飼育する場合も「家畜の飼養頭数についての届出」が必要だ。
私たちも、簡単な書類を家畜保健衛生所に提出した。
※ヤギの頭数が多い場合は「第2種動物取扱業」の届出が必要になることがある。こちらは家畜保健衛生所ではなく、保健所生活衛生課が担当だ。確認したところ、私たちが住んでいる地区は3匹を愛玩目的で飼う場合、届出は不要とのことだった。(地域によって対応が異なる場合があるため、事前に確認した方がよい。)