私は現在、一人暮らしをしている。
しかし、炊飯器をまだ持っていない為、白米は全てメスティンを使用して炊いている。
今までは、山の中でもあまりメスティンを使ってこなかったが、ここ最近毎日メスティンを使うことで、メスティンの魅力が次第に分かってきた。
メスティンで米を炊くのは、難しいイメージがあったが、実際にやってみるとそこまで難しくない。
むしろ、非常に便利な道具である。
今回は、そのメスティンについての記事をまとめようと思う。
使用するのは「ガスコンロ」として話を進めます。
(今後、山でメスティンを使った場合は、改めて記事を投稿します。)
※私の使用するメスティンは、
trangia(トランギア) メスティン TR-210です。
メスティンで白米を炊く
メスティンで美味しいご飯を炊くポイントは、
①白米の吸水
②水の量
③火加減
だと思っている。
手順
ここから、具体的な手順を紹介する。
米を1合用意。米をとぐ
といだ後の米の状態は↑のような感じ。米の色は半透明。
米を水に浸し、吸水するまで放置
しばらく時間を置くと、このように米が水を吸水し、白くなる。
この状態になれば、美味しい米が炊けるだろう。
一般的に、こうなるまでに30分程度の時間が必要になる。
(米は2時間で吸水が飽和状態になるそうだ。それ以上待っても無駄である。)
この状態にする事で、芯が残らず上手に炊ける。
ちなみに、私はお腹が空きすぎて、半分が透明の状態で炊いた事があるが、その場合も上手く炊けた。
しかしその時は、入れる水の量を気持ち多めに、火加減も弱火でじっくりと炊いた。
私はやったことがないが、全く吸水させずに炊く場合は、水を少し増やし、火加減も超弱火で、「吸水」を意識しながら炊く事で成功するかもしれない。
しかしメスティンのような小さな容器では、水を入れすぎても、沸騰した時に蓋の隙間からお湯が吹きこぼれてしまうし、火力も使用火器によっては超弱火まで調整出来ない事がある。
そうすると結果的に、メスティン内の水が全て無くなる前に、米の中心部まで水分が浸透しない可能性が高く、結果的に芯米が出来上がってしまうと思う。
よって、米を炊く前は、「吸水させる」段階をしっかりこなした方が良い。
メスティンに水を入れる
メスティンに水を入れていく。
私は、基本的に↑の写真のように
●の、半分よりちょっと下
まで入れている。
半分以上入れると、沸騰した際に水が吹きこぼれる量が増えるので、私の意識では「気持ち少なめ」で水を入れている。
※炊き込みご飯など、具材を混ぜる場合は、具材の水分が含まれるので、さらに少ない方が良い。
メスティン を火にかける
いよいよ、メスティンを火にかけていく。
ここで注意事項だが、必ずメスティンの蓋を水平に正しく閉じること。
いい加減にやって斜めっていたりすると、炊けたあとにアルミが膨張するため本気で蓋が開かなくなる。
私は一度やらかしてしまい、蓋の隙間にマイナスドライバーを突っ込んで2時間の奮闘の末、無事に開くことが出来た。
開いたから良いものの、二度と開かなければ米はミイラ化必須だ。
本当に大変なので、充分気をつけて欲しい。
ここから参考までに時間を計測します。
まずは、メスティン内の水を沸騰させる。
一般的に米を炊く場合は、「強火」にして、短時間で沸騰させるのが良いそうだ。
しかし、メスティン は小さい上に、元々熱伝導性も非常に優れているので、私は中火くらいでやっている。(それでも、左右から若干火が飛び出してしまっているが。)
水が沸騰したら、弱火にする
そのうち、メスティンから「グツグツ・・・ベチャベチャ」というような音が聞こえてくる。内部の水が沸騰している音だ。
その後、蓋の隙間から、湯気が溢れ、お湯が吹きこぼれそうになる。
ここで、火力を弱火にする。
沸騰までに約3分。
私は「吹きこぼれない程度」の弱火としている。
しかし、↑のように、少しは吹きこぼれてしまう。
火を止める
しばらくすると、「グツグツベチャベチャ」とうるさかったメスティンが、次第に静かになっていく。
すると、「グツグツ」ではなく「パチパチ・・・」という音がするようになる。
そのような音が聞こえてきたら数十秒、様子を観察する。「パチパチ」音は次第に大きくなってくる。
この音は、メスティン内の水分がほぼ全て吸水された後の音で、米が焼けている音ではないかと思う。
この音を確認したら、火を止める。
メスティン内の水が全て無くなるまで約5分強。
ここで、良いタイミングで火を止めないと、「焦がし」につながってしまう。
火を止める前に数秒「強火」にしてみる
余談だが、火を止める直前、数秒間「強火」にしてメスティン内の余分な蒸気を一気に飛ばす事で、より美味しく炊けるそうだ。
私は約10秒間「強火」時間を設けている。
私はベチャベチャしたご飯よりも、シャッキリした白米が好みだ。
そのためにはいかに「水分を飛ばすか」が重要であり、この工程も、そのような白米に仕上げる為にはポイントが高いのではないかと思っている。
ここで時間計測終了します。
火にかける時間は「強火3分、弱火5分強」
合計時間は約9分でした。
蒸らす
最後の工程「蒸らし」
約10分程、メスティンを放置するだけだ。
ここで、米の表面についた余分な水分を乾かしていく。
ここでも、私はお腹が空きすぎて横着してしまった事がある。
蒸らし時間ゼロで蓋を開けたところ、米の水分が飛び切っておらず、ベチャベチャの白米となってしまった。
「蒸らし」に関しては数分待った方が、絶対に美味しい。
焦らず待つことを勧める。
(私は少なくとも6分は待つようにしている。)
完成
ついに白米が炊けた。
白米を炊く手順は以上になる。
吸水に約30分、火をかけるのに約10分、蒸らしに約10分。
合計時間は50分だろうか。
メスティンで作ったご飯
参考までに、私がメスティンで作ったご飯をいくつか紹介する。
私の料理スキルはそこまで高くないのであしからず・・・。
とりあえず、メスティンでは、材料突っ込んで、火にかければ、「色々作れる」という事が分かった。本当に万能な道具である。
イメージとしては「圧力鍋」だ。
①ホタルイカの炊き込みご飯。
醤油、砂糖と、小松菜、ホタルイカ、ニンニクを入れた。
家にあったニンニクをなんとなく入れたが、ニンニクではなく生姜を入れれば、おそらくベスト。
②かぼちゃの煮物
米ではなく野菜。煮物系は、水をいれる分量が難しい。
欲張って、大量のカボチャを投入したが、それに見合う水を入れたところ、蓋からの吹きこぼれが多かった。だからと言って、水を少なくしても、野菜によっては上手く浸透しないし・・・。まだまだ要研究だ。
(肉じゃがとかなら普通にいけそうだとは思っている。)
③鶏むね肉の炊き込みご飯
醤油、酒、砂糖に加え、生姜と鶏むね肉。(鶏むね肉は酒と醤油につけておいた。)
普通に美味しかった。生姜は万能である。
しかし、米1合に対して、ヘルシーな鶏むね肉では、どうにもおかずが足りない。
私は、1/3合で、全ての鶏むね肉をかっさらってしまった。
ここら辺の事情は肉の種類を変えれば解決すると思う。
④鶏むね肉のネギ塩のせ
米の上に、白菜、鶏むね肉、ネギ塩だれ(ネギ、ごま油、塩、こしょう)を載っけて炊いたもの。
これは・・・、美味しかった。しかも、とても簡単。
今回も、鶏むね肉を使う事による、「物足りなさ」があったが、ものとしては普通にイケる。
もう少し改善して、山でも食べたい。
炊き込みご飯を作る場合の注意点
「手順」の中にも示したが、炊く際の水の分量を気にした方が良い。
具材から水分が発生する為、その分、入れる水も減らす。
私は、メスティン の●の「下の部分」に合わせて水を入れるようにしている。
炊き込みご飯に関しては、まだまだ研究途上だが、少なくとも「入れすぎる」と必ずベチャベチャになってしまうので、「少なめ」を意識した方が良い。
今回のまとめ
山で作る場合は、吸水は予めやっておくとして、10分は炊飯の火力調整の面倒を見て、蒸らし時間に他の料理を作る、といった形になるだろうか。
私は、今まで山でご飯を炊いた事は一度しかない。
その時は固形燃料と五目ご飯の素を使って炊いたが、初めてでよく分からず、結局芯米のくせにベチャベチャなご飯、オマケに底は焦げ付いてしまった事を覚えている。
↑当時炊いたご飯。(2018年5月)
正直イマイチだった。今思えば、原因は、水の量が多い、火力調整不十分、吸水不十分だったかなと思っている。
何度もメスティンを使い、少なからず米の炊き方はマスターしたと思っている。
ただし、あくまでも「ガスコンロ」での炊き方だ。
ガスバーナーだと、使い勝手も異なるだろう。
どんな感じで、どんなご飯が炊けるのか。非常に気になる。楽しみだ。
今後、山へ行く時に実践してみたい。
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