2026年09月18日(金) [1泊2日]
銀山平(6:30)-北ノ又川(6:40)-箱淵(7:40)-芝沢出合(9:00)-右岐沢出合(10:30)-左沢出合(12:50)-Co1115m(13:20)
2026年09月19日(土)
Co1115m(6:40)-雪渓上流(8:20)-(8:40)茶色い縦縞25m滝(9:50)-(10:50)2段30m滝(11:50)-7m枯滝(12:40)-登山道(14:10)-越後駒ヶ岳(15:50)-道行山(18:15)-銀山平(20:00)
距離13.0km / 登り1,089m
メンバー : 2人(Waka , シュカ)
使用装備 : 50mロープ , ラバー靴 , たわし , ハーケン , カム
天気 : 1日目 晴れ 2日目 早朝 通り雨 のち晴れ
私は南魚沼市に住んでいるのに、ほとんど越後三山の沢へ行ったことがない。一度だけ、黒又沢日向沢へ行ったことがあるくらいだ。
理由は簡単で、渓相が美しくて行ってみたい気持ちはあるものの、難しくて怖そうな沢ばかりだからレベル的に無理だった。
今年こそは越後三山の沢に行きたいな!って気持ちがあったので、3月から沢登りに取り組んできた。
行きたい沢に行くといっても、一番大事なのは天気との兼ね合いがある。
今回は良い感じに越後界隈が晴れてくれ、コンディションが良さそうな芝沢左岐沢右沢へ1泊2日で行くことが出来た。
過去に遡行したことがあるKさんがおすすめしていた沢でもあり興味があった。
芝沢は案外マイナーで、ネットには遡行記録がほとんどない。
今回はKさん・KC・ポムチムが遡行した記録、上信越の谷105ルートの芝沢左岐沢左沢の記録、たもしま&M氏の蒼龍の滝登攀記録などを参考にしつつ登った。
山行記録
1日目
銀山平から坪倉沢を下降して北ノ又川に入渓する。
本流は水量が多くて、渡渉やへつりをこなしながら遡行する。
まもなく現れるハイライトの1つでもある箱淵は泳いで突破した。
途中で、水中に黒い影がみえて、箱淵の奥に走っていった。影は50センチくらい。
ダムから遡上してきたイワナかもしれない。
北ノ又川は上流に雪渓があるためか、渓のそこら中で湧水があるからなのか水温がかなり低い。
上はウェットスーツを着ているのですこしひんやりする程度だが、下はラピッドラッシュ&フラッドラッシュだと寒い!
箱淵から上陸したところで、先ほど入口で見かけた魚影がまた見えた。やっぱり全長50センチはある影。
私が今まで見かけた中でいちばん大きかった。
箱淵の奥も素晴らしい渓谷美。大興奮で写真を撮る手が止まらない。
最近ボケてる写真しか撮れない自分が悔しい!!
釜付き1m滝は左からヘツリ気味にこえる。
見た目は穏やかなのに地味に流れが強くて、一生懸命泳いでも押し戻されるポイントがあった。
私は泳ぎ沢の経験があまりないので、この辺りの突破力やルーファイ力がかなり低いのを痛感した。
滝ハナ沢出合の辺りは河原で、安心したのもつかの間、その後に再び泳ぎパート。
ウェットスーツを着込んでいるが、流石に身体が冷えてきた…。
ゴルジュが深くて日差しが入らないのもキツい。
芝沢へ入っても泳ぎがあり、寒さからは解放されない…。
今着てるのは「寒くない」で評判のウェットスーツだが、内側に水がちょっと入ってから寒くなった。
もうちょっとぴっちりして水が入らないサイズに買い直そうかな。
ようやく渓が開けて日差しが入るようになってきた。
白く輝く岩盤。見事な造形のゴルジュ。切り立った側壁。
素晴らしい景観だ。エチコマ界隈恐るべし!
ようやく右岐沢と左岐沢の出合いに到着。
左岐沢には連瀑がかかり圧倒される。
いよいよ左岐沢に入渓!!
門番のように立ちはだかる8m滝はおそるおそる近づいてみると、右壁から登ることができた。
しかし見た目がイカつい。滝がデカいので高度感もそれなりにあった。
やがて登れなさそうな8m滝が見えたので手前の小滝たちとまとめて左岸から巻くことにした。
チェーンスパイクを履かないまま巻き始めたら意外と傾斜が急だった。自然と、傾斜がゆるいところまで高く上がり過ぎてしまい、下降ポイントを見逃してしまった。
8m滝の上部はゴルジュ地形となっていて、少しジャンプして降りれなくもないが、沢床がテラテラと黒光りしていてヌメリそうで、着地する勇気がないので高巻き続行。
もう少し進むが、ゴルジュを全巻きしそうな雰囲気になってきた。
シュカさんが懸垂下降でゴルジュ内の偵察をしてくれたが、前方に黒くて悪そうな滝があるとのこと。
わざわざ降りて登らなくてもいいんじゃない?とのことで、そのまま高巻き続行する。
まもなく、ポムチムブログでも印象的だった20mコロシアム滝があらわれた!
これも悪そうなのでそのまま左岸巻き。笑
コロシアム滝の上にある8m滝と合わせて高巻いたところで久々に沢へ降り立った。
めっちゃ巻き巻きのオンパレードであった。
高巻きのおかげで冷え切った身体は温まってきて、ようやくウェットスーツを脱ぐことが出来た。
そこからは調子良く遡行してゆくが、水路の先に7m滝があらわれる。泳ぎたくなくて、左岸リッジから巻いてしまう。
チェーンスパイクを履いてスラブを登るのが慣れておらず怖くて
かと言って脱いだら脱いだで草付きが悪いので、どうしたもんかと片足だけチェーンスパイクを履いて登った。
運悪くチェーンスパイク履いている方が岩、履いてない方が泥って感じのチグハグになってしまい、結局怖かった。笑
やがて左沢との分岐に至る。
右沢はゴーロで左沢は連瀑帯。
右沢に入ってまもなくすると、のっぺりした5m滝、2段4m滝と続く。
そして、素晴らしい空間に出くわした。
V字ゴルジュの先に詰まる雪渓、その奥にかかる連瀑。左岸に天高く伸びる支流の大滝。
支流の大滝はたもしまとM氏が「蒼龍の滝」と命名したものだろう。
穏やかなゴーロから、渓は急に突き上げて峻険な様相を呈している。そのギャップに圧倒された。
地形図をみても、この先は険しい。Kさんたちが幕営したポイントまでたどり着けるかも分からないので
時刻は13時半だがここで幕営してしまうことにした。
荷物を置いて雪渓の偵察。かなり大きい。
こんなに巨大なものは人生ではじめてで、けっこう興奮した。
興味が勝って、私は、少しだけ雪渓の下を歩いてみた。
まだまだ奥に続いていそうだ。
シュカさんとは明日は雪渓をくぐらず左岸のスラブをトラバースしようと話がまとまった。
幕営場所は左岸沿いのほぼ水流が隣の砂地を整地した。
増水したら一発アウトだが、芝沢は高台がなく仕方ない。万が一増水したらチェーンスパイクを履いて左岸へ上がろう。

シュカさんが一生懸命薪を集めてきてくれた。
薪はよく乾いていて、夜は良い火にあたることができた。身体も温まり、濡れた服も全て乾いた!
2日目
9月も半ば、標高も高く、近くに雪渓があるので夜は寒くて何度か目が冷めた。
朝4時過ぎにポツポツと雨。
絶望しかけたが雨はすぐ止んでくれ、焚き火は無事に着火することができた。
最後に確認した天気予報では今日の天気は悪そうだったが、見上げる空はけっこう晴れていてホッと一安心。
6時半過ぎ出発。
昨日までは雪渓左岸をトラバースするという話だったのに
アホな私が雪渓をくぐりたいとシュカさんに言い始める。
「朝だから雪渓も安定してるよ!潜ってみようよ。」
シュカさんは、やれやれと言ったような感じで付き合ってくれた。
雪渓の奥へ進んでいくと、暗闇の中に落ちる8m滝で行き詰まってしまった。
雪渓がもっとも薄いであろう端っこでチンタラ登りたくないので、やむを得ず引き返す。
「今まで雪渓の中歩いたことあったけど、大体滝に阻まれて進めないんだよ。崩れる可能性もあるし、あんまり下を歩かない方が良いんだよ。」
シュカさんが私を諭した。
はい、ほんとにそのとおりでした。身にしみて実感しました。
雪渓入口まで戻るのも面倒なので、途中にある雪渓の隙間から
蒼龍の滝の最下段を登って左岸に上がってしまうことにした。
シュカさんは乗り気である。ちょっと急ではあるけど…、まぁイケるかな?
滝には、雪渓のゴミなどが積もってて泥っぽいので掃除しながら登る。
局所的に傾斜が立っていて、ルーファイしつつ登っていく…が
なんと私が一歩が出なくてモジモジしてしまった。
「行けると思うけど、高度感あってちょっと怖い!!」
「怖いならロープだそう。」
シュカさんをビレイしていると、日が差してきた。
と、その時右後ろの方からバコーン!!と今まで聞いたことのないような轟音が響いた。
…もうこれからは安易に雪渓の下を歩かないと強く誓った。
フォローで懸念の場所を進むが、意外とアッサリ突破してしまった。
その後は快適に歩けるレベルだった。

ビビりな私の為にわざわざロープを出してくれたシュカさんにお礼を言う。思っていたよりも簡単だったと伝えたらずっこけてた。笑
このとき、自分がずっと芝沢のスケール感に圧倒されていることに気づかされる。
とにかく滝もデカいし高巻きもデカいし渓もデカい。こんなに大スケールの渓谷は今まで行ったことが無い。
でも、越後の渓に気圧されないように、気持ちだけでも頑張らなくてはいけない。
歩けるスラブをトラバースして、雪渓上流の連瀑帯へ向かう。傾斜がゆるくてホールドが豊富な箇所からクライムダウンをして沢床へ降りた。
時間を見ると、8時20分!!
なんと、たった300mほどの距離だけで2時間近く経過していた。ヤバすぎ。笑
私が雪渓の下を歩きたいと言ったり、セミになったりしなければ20~30分で抜けられたであろう。
そして、いついかなる時も私の奇行を温かく見守ってくれるシュカさん心広すぎる…。
シュカさんが先を急がず、いい塩梅で見守ってくれるので、私自身も時間がかかりながらも少しずつ学びを得られていると思う。いやほんと。笑
見上げる先も怒涛の連瀑帯だが、乾いていてフリクションバチ効きな快適な登りだった。
滝を何個か登ると
目前に茶色いシマシマが印象的なストライプ滝20mがあらわれる。
Kさん達は水線を登ったらしいが
シュカさんと右壁も登れそうじゃない?という話になった。
「好きなところ登っていいよー」と言われたので
せっかくなのでアレンジ効かせて右壁のラインから登ってみることにした。
下部は立っていてちょっと難しいが、泥を避けたり、たわしで磨いたりしてエイっと登った。
その後は快適。落ち口近くはカムが決まるので安心が大きい。ちょろちょろ水流の落ち口へ上がる。
続いてシュカさんをフォローするが、今回はなかなか上がってこない。
私が魂込めて打ったユニバーサルが回収出来ないのかな…。
よーやく登ってきて、聞いてみたら、やはりそうだった。ゴメン。
その後、ビレイ点構築につかったハーケンも回収出来なくてすったもんだ。
諦めかけたが、最後の最後でシュカさんが奇跡的に回収してくれた。
この滝で、所要時間1時間。ハーケン回収核心でした。
この上部も滝を登ったり、高巻きしたり。
そのうち現れる黒くヌメる唯一水線突破した5m滝が地味に難しかった。スタンス探すのが大変系。
なんとシュカさんに人生初のお助け紐を出した!
お助け紐なんて生まれてこのかた出したことないので、これもやや時間を要した。笑

その後に大きな15m滝があらわれる。
Kさん遡行図だと2段30mとなっていて???だったが、遠くから遠望すると、上段も存在して納得。これは立派だ。(私の遡行図では下の2m滝と合わせて3段とした。)
左壁が、上部が難しそうだけど登れなくもなさそうに見える。
白くてスッキリした岩肌で、シュカさんが好きそうだなーと思ったら、案の定登ってみたいとのことなのでロープを出して直登することにした。
念のため空身で慎重に登ってゆく!途中で振り返ってなんか言ってる。「簡単だった」って言っているのかな?
その後滝の上部まで行って姿が見えなくなった。
笛で合図することにしてたが一向にシュカさんの笛の音が聞こえない。
今回はロープをフィックスして、私はアッセンダーを使いつつザックを荷揚げしながら登る作戦だ。
ロープアップされた後も、笛の音はいつまでも聞こえない。ロープをグイグイ引っ張って固定されているようなので登ることにした。
中間支点は意外と取りづらい感じ。
フリクションバッチリ岩も丈夫なのだが、クライミング的な難しさがあるルートだった。
上部は、私からしたらもはやハングしていて、荷物担いでいるときついのでゴボウした。

登りきってシュカさんに尋ねたら、笛をザックにつけっぱなしにしてて忘れたらしい。
私の笛の音は聞こえていたらしくて頑張って大声で応えていたとのこと。
まるで聞こえんかったよw
「簡単だったって言った?」
「いや、空身で良かった!って言ったんだよ。笑」
だいぶボルダリーで、フォローは楽しめました!シュカさんリードありがとう♪
シュカさんは水生生物だけどアルパインクライミングも好きになれるんじゃないかって思う。笑
こちらも所要時間1時間!
笛を忘れたのもそうだけど、地味に荷揚げでも時間を要した。
なにかと時間を削られてゆく今日である。笑
大滝を越えると、まもなく二俣。
右はガレで左には2条4mCS滝が鎮座してる。
とりあえず左に入ると、3mCS滝の先の5m滝が登れず行き詰まる。
少し引き返して、右沢と左沢の中間リッジに上がった。
中間リッジの出だしはたまにボロい岩登り。高度を稼ぐと両方の沢の状況がよく見えるようになった。右沢は行き止まり。
左沢はガレ沢のなかに連瀑帯が見える。
中間リッジは一部分、戸隠の蟻の門渡りのように風化侵食されている。もうちょっと水量が多ければいずれ左沢の水流が右沢に流れる「略奪点」とかになりそうな地形だ。
リッジからトラバースして自然と沢床に合流した。
ようやくゴールが近づいてきた気がする。
がれ広場の先に7m枯滝があり、この辺りで水を汲んだ。
7m枯滝を直登した後も引き続き岩壁を登っていくと、まもなく枯れた4m滝と7m滝の二俣に至る。
スタンスが細かいボルダリーな4m滝を登る。
進んでゆくと正面にそびえるのは険しい岩壁。右側の草付きから巻き気味に高度を稼ぎ、中心に復帰すると
スラブとも枯滝とも呼べるような登りやすい岩壁がひたすら続いている。
滝って水が枯れるとこうなってるんだ…。水流とヌメりが無いと意外と恐れず登れるもんなんだなー。
とか感じながらせっせと高度を稼ぐ。
最後はモンキークライムを交えて、14時過ぎ、ついに登山道へ飛び出した!
稜線からは中ノ岳や八海山の展望が見えた。
素晴らしい景色に感動。エチコマ界隈の沢、ついに遡行出来た!
登山道を辿り、越後駒ヶ岳のピークへ向かう。
もう疲労困憊で足が重い。
越後駒ヶ岳山頂に到着したのは16時。
登山客で賑わう避難小屋を横目に、下山を急ぐ。
道行山でとうとう日が暮れてしまった。
銀山平で道を間違えて引き返したりしつつ20時に無事に駐車場へ帰着した。

・・・
初めてのエチコマ界隈は全てにおいてスケールが大きくて圧倒された。
滝もデカいし、高巻きもデカい!かなり気圧されたけど、2日目の雪渓を越えてからは順応出来たのか?楽しみながら遡行できました。
今回はかなり時間がかかってしまって
主要な想定される原因はブログ内に記載したとおりだけど
その他にものんびり休憩しすぎたりとか、そもそも歩くペースがゆっくりとか、写真撮りすぎとか、いちいち遡行図とってる
とか、私のクライミングが遅いとかもあると思う。
あとは、ゴルジュに入って、高巻き出来なくて手前まで引き返す
ってのも時間かかる要因だと思った。
遡行時間が長くなるほど体力も消耗するので適度に時短するのは必要かもしれない。
でも休憩したいし写真も撮りたいしゆっくり歩きたいし、なるべくゴルジュに入って滝を見上げたいので
ある程度遡行に時間がかかるのは仕方ないとして
うっかりやらかしを1つでも減らせるように今後も経験を積んでいきたい。
(この山行の数日後、私は久々にメンズ達と沢へ行ったが、やはり今回は本当に休憩時間長すぎ・おしゃべりし過ぎでも時間かかっていることが判明した。笑)
エチコマ界隈は素晴らしい!大変だけどまた来年もぜひどこか歩きたいです。
ボルダリングで登攀力も鍛えなきゃ。
シュカさんありがとう♪
※なお1日違いで、けいたそとムロさんも同ルート遡行してた模様。芝沢界隈遡行してる記録、みんな顔見知りでイイね!笑











































