2026/07/31-8/2 2泊3日
ついに、西穂高岳~ジャンダルム~奥穂高岳の縦走へ行ってきた!
登山歴11年目になるというのに、実は一度も歩いたことのなかった区間だ。
登山歴1年目と2年目には劔岳や大キレットを歩いていて、当時は岩稜歩きや岩を登るルートが大好きだったのだが
3年目以降は南アルプスなどの山深い山へ趣向が変化していき、5年目に夫と出会ってから現在に至るまで沢登りと山スキーが中心になっている。
もしあの頃、南アルプスにハマっていなかったら、私はきっと岩稜が一番好きなままで、この縦走路はもっと早い時期に歩いていたと思う。
他にも北鎌尾根や劔岳北方稜線など、無積雪期クラシックルートへの憧れはあった。それでも、自分の中のブームが過ぎてしまい、結局行きそびれたままだ。
今回は、ガイドの先輩である摂さんと、お世話になっているお二人がこのルートへ行くということで、3人の山行に同行させていただくことになった。
私自身初めて歩くルートだし、摂さんのロープワークを間近で見て勉強できる絶好の機会だ。
1日目
新穂高からロープウェイで上がり、西穂山荘に宿泊。
2日目
いよいよ縦走の日。
雷予報は出ていないものの、午後から天気が崩れるので朝3時出発。
私たち以外にもこの時間帯に出発する人はとても多く、暗闇の中にたくさんのヘッドライトが光っていた。
ピラミッドピークへ到着するころにはすっかり日が昇った。
朝イチは展望が良く、周囲の名峰たちがズラリと姿を見せてくれた!

西穂高岳が近づいてくると岩場が増えてくるので気を引き締めて進む。
私は摂さんから個人的にミッションを受けていて
鎖場の摩耗チェックと、モンキーレンチでナットの増し締めをしながら歩く!
西穂高岳から眺める縦走路は険しく、超ガレガレに見える。本当に人類が歩ける道があるのだろうか。

私は3人の邪魔にならないように先頭を歩いたり最後尾を歩いたりする。
西穂高岳から下った所で、さっそくルートが分かりづらいところが出てきた。
ペンキマークが見つけづらい。飛騨側の斜面になんとなく踏み跡っぽいのがあって、そちらを歩きたくなってしまう。
摂さんに尋ねたらこちらはルートじゃないとのこと。正解はリッジを進むでした。いやー怖い怖い!
そしてとにかく浮石が多いことに驚く。あまりいい加減に歩くと本当に滑落しそうだ。
アップダウンをこなしていくと、目前に間ノ岳が見えてきた。
山頂左下のルンゼっぽいところに人が歩いていて、遠目に見るとヤバい所を歩いているように見える。
間ノ岳へ登頂したあたりから、急にガスが湧いてきて展望ゼロに。ちょっと残念…。
小休止をしているとき、なんとなく眺めていた後続グループの一人が、滑落しかける瞬間を目撃してしまった。
頭2つ分ほどの大きさの石に足を乗せたとき、その石がゴロッと転がって、本人も足を取られて尻もちをつくように前へ滑った。「あっ!」と思わず声が出てしまった。
もしあと少し前へ滑っていたら大変なことになっていたと思う。何事もなく良かった…。
ガスガスで展望がきかない中、たまにガラガラ!と落石の音が聞こえてくる。誰かのヒヤリハットなのか、自然落石なのか。いずれにせよ恐ろしい…。
ハイライトの1つである「逆層スラブ」。その特徴的な景観はひと目見て分かった。
スラブ区間はスタンスはないものの傾斜は緩いので靴のフリクションで歩いていけた。雨で濡れていると怖そう…。
こういうザ・岩場みたいなところは浮石があまりないので、快適に登っていける!
そのあともガレガレだったり岩場だったりを登ったり降りたり。
ジャンダルムへの登りパートからより高度感のある岩場が多くなってきた気がする。
設置されてる鎖が摩耗してちょっと細くなっている。
でもここまで資材を運んで交換作業をするのは相当大変だろうなーと思う。
ふと、こういう鎖場は、どこまで整備すべきなのか考えてしまう。
整備すれば、実力以上のルートに挑戦する人が増えるきっかけになるかもしれない。
思い切って鎖の管理をやめて、バリエーションルートにしてしまうのもまた一つの選択肢かも。
西穂~奥穂間のルートはバリエーションルートでもなければ一般登山道でもない、謎の立ち位置で、槍ヶ岳や劔岳とも毛色が異なる感じに思える。
何が正解なんだろう。よくわからん。
でも、とりあえずこのようなルートでは鎖は過信せず、完全ゴボウとかしないほうが良いなってのは感じました。
数多のアップダウンを乗り越え、ついにジャンダルム登頂!
その後、山頂の北側から懸垂下降して奥穂側の登山道に合流。
ここから奥穂までは僅かな距離だが、より一層険しさを増してきた。
個人的にはロバの耳の下りが一番危ないポイントだった。
(自分用メモ※ロバの耳はジャンダルム3163mの東側にある地形図上では無名のピークのこと)
このあたりから霧雨っぽくなりカッパを着込む。穂高岳山荘につくまでに本降りにならなければいいのだが。
ロバの耳を突破したら、あとは馬ノ背!
素晴らしいリッジでガスっているのが残念。取り付きはけっこうな高度感だけど、三点支持で快適に突破できる。
その後のリッジ歩きは、浮石注意な感じだった。
ここらへんも正規ルートがよく分からなくて摂さんに聞いたら「ガイドさんシッカリして!」と言われた。いや、今日はオフだから!!笑
でも、実際ルートがどこなのか分かりづらいと思う。ほんとにこういうのでルートミスって変なとこ歩いて滑落!とかなったら嫌すぎる。
ガスの向こうから賑やかな話し声。
ついに奥穂高岳へ到着!

記念写真を撮って、穂高岳山荘へ向けておりる。
山荘までの登山道は岩がだいぶ濡れていてより気を遣った。
今日は土曜日だからか、山荘は大盛況で落ち着く場所もないくらいだった。笑
美味しい夕飯を食べて就寝。
3日目
綺麗な日の出は見られなかったものの、朝は天気が良く常念岳・蝶ヶ岳・前穂高岳・北穂高岳など周囲の山々がバッチリ見えた!
ザイテングラードから上高地へ下山する。

徳澤園でコーラフロートとピザをいただきました。
とっても美味しかった!!ごちそうさまです。

初めての西穂高岳〜奥穂高岳縦走。
高度感はあるものの、「岩登り」そのものは
沢登りで慣れているからか、快適に楽しめた。
むしろ難しいと感じたのは、ルートファインディングと浮石への対応だ。
登山道のあるルートでは国内最難関とも言われている。
確かに、気の抜けない悪場が長時間続くという意味では私が知る限り国内イチかもしれない。
歩いてみて感じたのは、クライミングの技術以上に、山の総合力が問われるということ。
まさに一般登山の延長線上にあるルートだと思った。
今回ガスってしまって残念だったので、晴れた日にもう一度歩いてみたい。
あともう一個、心の隅っこで感じたのは、自分の中でブームであるうちに歩けば良かったなということ。
山は逃げないというけど、自分は変わる。「行きたい」という気持ちも、いつか無くなってしまう。
その時の技量や体力との兼ね合いはもちろんあるが、ワクワクやドキドキが一番大きいタイミングで歩いた山ほど、強く記憶に残ると思う。
だから、今、行きたい山には、すぐ行ったほうがよいし、目指したほうが良いと感じた。
今回は、摂さんのロープワークを間近で見ることができたのも大きな収穫だった!
ロープの操作、状況判断、一つひとつに無駄がなく、本当にプロフェッショナルなガイドだと感じました。
私も、もっと経験を積み、技術を磨いて、ガイドとしてさらにレベルアップしていきたいです!
摂さん、Oさん、Kさん、ありがとうございました!

























